PHOTO YODOBASHI

Carl Zeiss Distagon T* 28mm F2 + KIPON C/Y-N/Z + Z 7

長くて寸胴ですね。焦点距離を確認しないと十中八九望遠レンズと思ってしまいます。昔読んだ本にスナップのうまいカメラマンが「銅鏡の長い広角レンズを使うと近くの人は写ってると思わないから、いい表情が撮れる」と書いていましたが、まさにその通りのレンズですね。そのためだけでも28mm好きのスナッパーは持つ価値があるのでは。でもこのレンズ、なぜかあまり売れずあっという間に市場から姿を消しました。故に「幻のレンズ」なんて呼ばれています。ネットで検索してもほとんど記事はなく、コシナから発売されたCarl Zeiss Distagon T* 2/28が引っかかってくるぐらいです。ただ海外ではその写りと色再現から"Hollywood-Distagon"というかっこいいニックネームがつけられ人気があるようです。

1975年発売の「Carl Zeiss Distagon T* 28mm F2」の描写は、絞ると中心から周辺まで均一な画質で色再現もあっさり目で自然な写りを見せてくれます。ただ開放で人工光の条件では、周辺光量がぐっと落ち、色のりもコッテリしコントラストも高めの印象になります。この特徴ある描写が"Hollywood"のネーミングの由来ではないでしょうか。ひょっとしたら、開放と絞った時と二つの顔を持つ、まるでアクターのようなレンズという意味かもしれないですね。(A.Inden)

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( 2019.02.13 )

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