PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

SONY RX1R / SHOOTING REPORT vol.1 vol.2 vol.3

さて、注目のRX1Rです。まさかローパスレス版を出してくるとは思ってもいませんでした。筆者はRX1ユーザであり、その素晴らしい描写に惚れ込んでいます。絞り開放から文句の付けようのないシャープさ、ボケ味の美しさ、何より立体的な描写に舌を巻きます。仕事柄、本当に数多くのカメラそしてレンズと接しますが、少々代わりが見つからない印象です。最早これ以上手を入れる余地が無いと感じられるのです。「R」なんてくっつけて「レーシングのR?速いの?」と、つい、くだらないことを言いたくなってしまいます。しかし、リリースしてくるからには何かしら意味があるのでしょう。早速テストシュートを行いましたので、レポートをお届けしたいと思います。

( Photography & Text : K )

素晴らしい解像力。しかし、むしろ線の緻密な描写に感じ入る。

RX1自体、かなりシャープな像を結ぶレンズを搭載していると感じます。必要十分、いやそれ以上だと感じています。しかし、ローパスレスとなったRX1Rの画は、やはりもう1枚上になりました。遠景の木々を写したカットなどが最も解りやすいのでは無いかと思いますが、今回時間の都合で準備できませんでした。2nd以降のレポートでお届けしたいと思います。・・・それでも中距離のビルなどの描写でその実力は十分伺いしれます。しかし、解像力の向上はもとより、最も印象的なのは線の描写の緻密さ、素直さです。今回のレポートはページに表示されているカットの2倍のものをご用意しました。カットをクリックすると別窓で2倍サイズの画像をご覧頂けます。ぜひご覧になってお確かめください。

ローパスフィルターの搭載されたカメラでも、モアレなどは現れるときは現れます。さて、ローパスフィルターを取り払ったことでどうなるか。カット中央の鉄柵部分をご覧いただくと、若干モアレが認められます。他のカメラの経験上、もう少し現れるかな?と思っていましたが、思いの外少ない印象です。そして実害無い範囲でしょう。しかし、素晴らしく美しい線を紡ぎます。

ボートを細部まで描ききる解像力も素晴らしいのですが、水面の描写も素晴らしい。一昔前の画素数であれば、水面は、まるで高圧縮で保存されたビデオを、ハイビジョンTVで見ているような描写になったものですが、流石に2000万画素オーバー機。実に緻密な描写です。

絞った画はともかく、開放はどうなの? はい、この通りです。筆者は歪曲収差補正や周辺光量補正などは全てカットして撮影します。可能であれば、できる限りレンズの素の力を知りたいからですね。従って、周辺光量落ちは認められますが、像面の平坦性も、周辺の解像力も本当に素晴らしいと感じます。F2ですよね。。。 呆れてしまいます。よっている紐の遠近感も実に佳く描けていると感じます。余談ですが、RX1からレンズをゴソっと抜き出した画を何処かで見かけましたが、鏡銅とほぼ変わらない大きさの後玉にびっくりしました。かなり太い鏡銅ですが、ほぼ変わらないサイズなのです。相当レンズには力が入っているな、と感じました。


珠玉のタマ、コンパクトなボディ、撮り尽くせる歓び

ローパスレスとなった以外は、RX1そのもの。相変わらずよく写るタマに、軍艦部に露出補正ダイヤル、レンズ鏡銅に絞り環、フィールの素晴らしいピントリング。カメラらしいカメラなのです。本気で撮るのには嬉しい限りのボディです。これだけよく写るのに、本当にコンパクトにまとめられて、撮り尽くすに一切不足を感じないカメラ。常に持ち歩きたい、そう感じるのです。

RX1でもまったく同じ事を感じましたが、本当に立体感溢れる描写。絞りを開けたときにそれを如実に感じます。だからといって絞り込んでペタン!なんてこともありません。近くが近くに、遠くが遠くに写る。当たり前のことのようですが、実は一番難しいことだと感じます。

CONTAX Gシリーズ用のレンズを思わせる、色乗りの良さも特長の一つ。かといって、誇張された色ではありません。実際の色もこのような感じでした。

2段絞り込んでの撮影。ボケ味の美しさもこのレンズの特長の一つでしょう。トーンの連なりもよく、パネルの雰囲気がよく再現されています。

f8あたりが画質的にはMAXですが、開放から驚くほどよく写るので、絞りは単純に被写界深度を稼ぐために。

RX1に比べると、近接撮影時にほんの少しだけ球面収差を感じることがあります。これもローパスレスとなったことが影響しているのでしょう。このあたり、ちょっと面白いですね。しかし、元々レンズが優秀だと言うことが、RX1Rを使うことで本当によく解りました。

このボケ味の美しさ。なだらかにボケていくのですが、量感がいきなりスコンと抜けてしまうことがなく、素晴らしいボケ味だと感じます。



さて、困りました。

何が困ったか。結びの文章が浮かびません。ローパスあるなしで画が変わるのは当然で、確かにRX1ユーザである筆者もその違いを感じました。だからといって、RX1が陳腐化するかといえば、そんなことは「全くありません」。それぐらい素晴らしい像を結ぶカメラなのです。RX1とRX1Rは今後併売されますが、これが答えなのでしょう。モアレ等々はローパスレスのほうが確かにリスクが増します。それを嫌うならRX1を迷わずオススメします。しかし、プロフェッショナルなコマーシャル撮影ならともかく、一般ユースで実態的に問題になることは殆ど無いと思われるため、これからRX1を買おうとお考えだった方は、せっかくですからRX1Rを選ぶのもよいのではないかと思います。それでは、現在既にRX1をお持ちの皆さんはどうすればよいのか。いつも文章を書くときに気をつけてることが一つあります。「絶対に」「非常に」「間違いない」なんて言葉を安易に使わないということです。しかし今回はあえて使います。RX1は非常に次元の高い、よい画を結ぶカメラであることは間違い無いと感じます。そして、その上を行く素晴らしさ、そして違いがRX1Rには確かにあります。物事は高度化すればするほど違いというものはちょっとしたものになっていくものです。もっと言うと違いも違いで無くなる。そんなものかもしれません。そのちょっとした違いに入れ込むのか否か、このあたりはもう本当にご興味のある方に。レンズ交換もできず、コンパクトなボディにフルサイズのセンサー。α99とほぼ変わらない値段。そんなカメラを買う人たちには、ある種釈迦に説法かもしれませんね。今後、さらにレポートをお届けする予定です。ぜひ参考にして頂ければ幸いです。

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無印かRか。孤高のレンズフィックスフルサイズデジタルカメラは、悩ましい選択を迫ってきました。その写りはもうご確認いただけましたよね?

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予備のバッテリー、持っておくに越したことはありませんよね。備えあれば憂いなしというものです。

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本気で取り組む方におすすめしたいのは電子ビューファインダー。被写体としっかり向きあえば、それに見合う写りが待っています。

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フードはレンジファインダーカメラ用な出で立ち。レンズの先端保護にも。

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なかなかしっかりしたケースです。

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