PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

SONY NEX-6 / SHOOTING REPORT

Eマウントボディの新しいシリーズ「NEX-6」は、その名の通り7と5の間を埋める存在です。同時期に発売されたNEX-5Rと基本的なスペックは変わりませんが、EVF(電子ビューファインダー)やモードダイヤル/コントロールダイヤルの搭載による操作性の違いが主なポイント。いわゆるカメラ的なインターフェイスを搭載することで、より直感的な操作が可能になったモデルと言えるでしょう。NEX-7では特徴的なふたつのダイヤルが新しい操作性を生み出していましたが、NEX-6のモードダイヤルはどちらかというと旧来のカメラ的コンセンサスに乗っ取ったスタイル。極力ボタン類を排除してきたNEXのスタイルからすると「おや?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、これこそSONYがユーザの声をきちんと受け止めて製品を生み出していることの現れと言ってもいいでしょう。比較的ライトなユーザへ向けたカメラが、しっかりカメラを使ってきたユーザにも受け入れられた。とすれば要求する姿も変わってくるのが当然であって、NEX-6はそんな期待にしっかり応えたボディなのです。

( Photography : A.INDEN / Text : M.Ishizuka )

写真をコントロールする。撮り手の意思に応えるボディ。

カメラ右上についたモードダイヤルは、一般的な一眼レフなどをお使いの方ならお馴染みのもの。露出優先やシャッタースピード優先、マニュアルモードなど、カメラのモードを切り替えるダイヤルです。これまでのNEXシリーズではメニューから辿ってモードを変更していましたが、ダイヤルであれば指先ひとつで変更でき、現在の状態も明白。カメラの扱いに慣れてきて「どうやって撮ろう」という欲が出てくると、モードの変更というのは比較的頻繁になりますよね。被写体の動きを止める時にはSモード、レンズを開いてボケ味を楽しみたいならAモード、自分で露出を詰めていきたいシーンではMモード。表現を変えるための設定が素早く変更できるというのは、撮影シーンでは結果に直結する要素です。モードダイヤルの下についたコントロールダイヤルもモードに合わせた設定に対応しますから、構えた右手で思いのままに撮影をコントロールできるはず。使ってみると「手ごたえ」の大切さを実感できます。

目で見た印象のままに写真を撮る、というのはカメラ任せでは難しいもの。露出補正よりもMモードで絞りとシャッタースピードを調整していくほうが、確かな結果が得られます。構図を変えても露出が変わることはありません。

光量の少ない場面でも少し絞って、きっちり写したい。Aモードはそんな絞りによる画のコントロールに向いています。


高い基本性能で、よりスピーディに被写体を狙う。

搭載されるのは、今やこなれてきた感のある1610万画素の"Exmor"センサー。その画の良さは定評通り確かな結果を生み出してくれますし、高感度でも一層良くなってきたという印象です。技術的な面では、位相差AFとコントラストAFを組み合わせた「ファストハイブリッドAF」が実装された点が大きなポイントでしょう。NEX-6/NEX-5Rで実装された機能で、「高速になる」というよりも「迷いにくくなる」AFと考えてもらったほうが適切かもしれません。撮影者のストレスを軽減してくれる、着実な進化と言えます。

EVFが搭載されていることも忘れてはいけません。本モデルを検討されている方には言うまでもない事ですが、ファインダーを覗いて見る世界と背面液晶で見る世界は、やはり違うのです。脇を締めてファインダーを覗き被写体を狙うなら、カメラと身体は一体感を増して、より一層撮影に没入できるでしょう。もちろん液晶ライブビューだからこそ撮影できるシーンもあるわけで、結局は好み/使い分けなのですが、両方の選択肢があるということが嬉しいですよね。普段はEVFを使わない方でも、眩しい逆光のシーンではその恩恵を感じられるはずです。

高感度は確実に良くなっている印象があります。ISO 3200でこれだけの写りですから、少々暗いズームレンズでもほとんど問題はありません。

自分に合ったボディを選べばいい。


高い基本性能で、よりスピーディに被写体を狙う。

シンプルで極力スマートだったNEXにボタンやダイヤルがついてくるとなると、少しずつ「普通のデジカメ」になってしまうのかな?という心配もありましたが、実際に手にしてみるといよいよNEXらしいボディなのではないかと感じました。NEX-6のインターフェイスは純粋に写真撮影時の利便性を追求したものであって、コンパクトなボディに高画質を詰め込むという基本コンセプトにブレはないのです。NEXを求めるユーザ層が広くなるにつれ、求められるニーズへの解も一つではなくなってきた。それならば新しい解を用意しよう。そんなフットワークの軽さがSONYらしく、また既成の概念に囚われないNEXシリーズの強みではないでしょうか。

ワイヤレス接続を可能にしてカメラの機能を追加できる "PlayMemoreis Camera Apps"がこれからどんな展開を見せるのかも、夢が広がるポイントです。今やお馴染みとなったピクチャースタイル機能も、このコンセプトにおいて「どんどん追加できる」ということになるでしょう。日進月歩のデジタル製品においても、新しい機能を本体にインストールしながら長く使っていく、そういう未来が描けるのかもしれません。

使いすぎるのも考えものですが、やはり文句なしに楽しいピクチャースタイル。今後もアップデートされていくのでしょうか。


まとめましょう。高画素を求めるならNEX-7ですが、基本性能においてNEX-6は十分な高性能であり、後発ゆえの細かな改善がしっかり図られています。そして写真好きの方が一歩踏み込んで、自分らしく撮りたいとするならば、NEX-6のインターフェイスはしっかりそれに応えてくれるはず。NEXのコンパクトさと高画質に魅力を感じながらも、もう少しこういう使い勝手だったら…なんて思っていた方にはぴったりの選択ではないでしょうか。
撮り手のスタイルに応じたボディがチョイスできる。Eマウントもいよいよラインナップが充実してきたというわけです。

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すでにEマウントをお持ちの方ならボディだけのアップグレードも良いですね。もう一歩写真に踏み込みたい方に、安心しておすすめします。

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はじめての方は標準ズームのついたキットがお得。沈胴式レンズで収納時はコンパクトです。

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遠くの被写体を狙うならダブルズームキットがおすすめ。この2本で多くの被写体を抑えることができます。

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本革を使用した専用ボディケース。ボディの保護だけでなく、格好もいいですよね。

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