PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

SONY α6000 / SHOOTING REPORT

NEX-7・NEX-6の後継モデルとして登場したα6000。NEXシリーズで培われたものが、いよいよαシリーズとして統合されてきました。NEXシリーズのコンセプトは今でこそ当然のように感じられるものですが、デジタル一眼の黎明期においては "カメラの常識や文法” に囚われない意欲的かつ挑戦的な試みを多数盛り込み、まさに ”ソニーらしさ” を体現するシリーズだったと思います。Eマウントもフルサイズ対応となってレンズやシステムの拡充が進んでいますが、元々デジタルで生まれたマウントだったことを考えれば、本来のコンセプトを受け継ぐのはむしろAPS-Cフォーマットといえるでしょう。Eマウントの本流がどのように進化しているのか、確かめてみたいと思います。

( Photography : Z II & 4Beats / Text : 48 )

ボディの進化が、撮影に "ゆとり" をもたらしてくれる

一番の特長はそのスピード。新開発の像面位相差AFセンサーによって画面全域をカバーする驚異的な数のAFポイント(179点)を実装し、メーカーをして世界最速と謳うAF速度を実現しています。使ってみるとキビキビした動きが実に気持ちよく、「切りたいときにシャッターが切れない」といったストレスをほとんど感じることなく撮影ができました。ボディの動作速度というのは身体能力のようなもので、次元がひとつ高まれば撮影現場でも余裕が生まれてくるものです。このあたりはスペックからは分かり難い点ですが、フィーリングに直結する部分ですから手にしてみれば進化を体感できるはずです。

動き回る被写体を追いかけて一枚。ゆっくり蜜を吸っていてくれればよいのですが、実際はそうもうまく行きません。AF速度の速さを感じるのはこういった被写体ですね。ちょうど花に止まってくれた一瞬を、うまく捉えることができました。

動体を追うといった性能に優れているのですが、むしろ実際には「今撮りたい」というタイミングでシャッターが切れることの意義を強く感じました。光の具合がよいとき、背景にちょうど良く人が入ってきた時、AFがもたついてチャンスを逃すというのはよくあることです。至極あたり前のことなのですが、スッとピントが合ってその時に写真が撮れるということが、カメラにおける一番重要なことだと思うのです。


写りも使い勝手も "熟成した" 仕上がり

はじめはシンプルこの上ないインターフェイスで生まれたNEXシリーズですが、ユーザのフィードバックに応えてしっかりと世代を重ねてきた成果がこのボディに表れています。例えばNEX-7・NEX-6で搭載された2つのダイヤルはそれぞれローレット加工の形が変わり、親指の触感でも区別できるようになりました。EVFと背面液晶が使い分けできるのはもちろん、ホールディングの良いグリップもあり、一眼レフとも遜色ない操作性を実現したボディ形状だと思います。道具の形というのは極めて重要で、よい道具は使い込むほどに手足のように使えるようになるものです。新しいセンサーと最新の画像処理エンジンの組み合わせですから、生み出す画も最先端。APS-Cセンサー搭載の上位モデルとして、正統進化を果たしていると言えるのではないでしょうか。

ISO 1600での撮影ですが、高感度を感じさせない滑らかなトーンが得られました。これだけの性能が得られるようになってくれば、無理に明るくて重いレンズを求めなくても良いという選択肢が生まれます。APS-Cのシステムだからこその性能・サイズのバランスが、本シリーズの魅力ですよね。

キットレンズ「E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS」との組み合わせで、これだけの表現力を持っています。電動ズームのレンズですから動画撮影にも最適、そして軽量コンパクトと、αシリーズのスタートにもぴったりですよね。Eマウントレンズ群をお持ちの方でも、パワーズームレンズをお持ちでなければキットを選ぶのも良いのではないでしょうか。

今回の写真はJPEG撮って出しの画ですが、色もコントラストも手を加える必要のない印象です。素直に被写体に向けてシャッターを切るのが基本。軽快な撮影を楽しみながら、被写体を求めて町を歩き回ってください。今どきのカメラとして嬉しいWi-FiはもちろんNFCにも対応し、スマートフォン転送も簡単です。


軽快に使える。写真にのめり込める。

派手な機能拡張に走らずカメラとしての基本能力をキッチリと底上げしているところに、本シリーズが重ねてきた歴史を伺うことができます。優れた回答に辿り着いたのなら、それは無理に変える必要のないもの。NEXシリーズは写真を撮るための道具として磨き上げられ、αの冠を抱いた「α6000」が生まれました。AF速度や連写性能などの点を見れば他を凌駕するモデルでもあり、Eマウントで交換レンズを揃えてきた方にはボディをアップデートする際の第一の選択肢になるでしょう。もちろんレンズ交換式のデジタルカメラをこれからはじめる方にも、懐の深い1台だと言えます。難しく考えずに写真が撮れますし、写真が面白くなってきたら自分なりの撮り方を追求できるインターフェイスが用意されているのですから。

携帯性と操作性、そして画質。そのベストバランスを求めたEマウントの、あるべき姿がここにあります。
手にして、たくさんシャッターを切ってください。大切な瞬間を写真に残すために、カメラは進化をしているのですから。

( 2014.10.17 )

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179点にも及ぶ像面位相差AFセンサーを搭載し、AFスピードも最速を誇ります。高精細なEVFも搭載し、NEXシリーズの流れを受け継ぐAPS−C・Eマウントボディの決定版です。

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本格的に写真を撮りたい方には最適なボディ。NEXシリーズ等、既存のEマウントボディをお持ちの方にもおすすめです。こちらはクールなシルバーカラー。

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コンパクトな沈銅式3倍ズームレンズとのセットです。パワーズームを採用し、動画撮影でも滑らかなズーミングを実現します。

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シルバーボディの標準ズームキット。

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16-50mmに55-210mmも加えたダブルズームキット。2本のレンズでフルサイズ換算24〜315mmと幅広くカバーします。

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ボディに2本のズームを加えても、重量は800gほど。これなら荷物の多い時でも持ち出せますよね。

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質感のよい専用ボディケースもご用意しました。ブラックボディだけでなく、シルバーボディとの相性もよいです。

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こちらはブラウン。シルバーボディに合わせると硬すぎないイメージになりますね。

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液晶面をしっかりカバーする専用シート。セミハードタイプですので、フィルムタイプ以上の安心感です。

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スペアバッテリーが必要な方には、充電器もセットなこちらがお得です。(カメラに充電器は付属しません)

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