35mmフルサイズ・センサーを搭載する末っ子、ニコンD600が登場です。なんとなくD700の後継機のように感じますが、フルサイズセンサーを搭載するエントリークラスとなり、これまでのモデルレンジからすれば全く新しいカメラといえるでしょう。今回チェコのプラハで本番テストを行ってきました。エントリーモデルといえば、何らかのエクスキューズを想像するのですが、本気も本気のモデルでした。みなさん、Nikon F5が現行モデルだった頃を覚えていますか? あの頃、F100という弟分モデルが存在していました。弟分であるからといってボディ性能には妥協がなく、コマ速とファインダー視野率が少し落ちる程度であり、縦位置グリップが省略されたコンパクトな高性能ボディでした。このコンパクトさがパワーを要求する撮影以外にはありがたくて、プロ・アマ問わず重宝されたモデルでした。丁度、あんな感じなのです。いや、F5とF100が現役であった頃以上かもしれませんね。D600はファインダー視野率も100%、コマ速も5.5/秒といったスペックです(F100は96%の視野率にマルチバッテリーパックを取り付けて秒間5コマ)。モデルレンジから見ても、D600から見て上に2機種もありますし、何よりモデルそれぞれに特色があり、ヒエラルキーをあまり感じさせません。D600はズバリ、フルサイズセンサーを搭載し、手軽にそのメリットを享受できるモデルなのでしょう。このあたり、フォトキナ会場で開発陣の皆さんにインタビューさせていただいたのですが、やはりその通りのようです(インタビューの模様は後日お届けする予定です)。価格レンジでは末っ子に相当するD600ですが、コンセプト自体は末っ子という立ち位置にとどまらない。さて、その実力のほどは如何に。作例をご覧になって確かめていただければ幸いです。

( 写真/文:K )

有効画素数2426万、文句無しの緻密で精細な画を叩き出す

ピクセル単位の描き方に磨きがかかったなあと感じます。よくわからない表現ですよね。これまでは得られるデータすべてを詰め込んで画を作り上げているという感じがあったのですが、どことなく余裕を感じるのです。総画素数から得られるデータをうまくコントロールして、1枚の画におさめている、そんな印象です。語感からすればコントロールというよりも「調律(チューニング)」といったところでしょうか。画素数から精細なキャプチャが可能になることはもちろんなのですが、たとえばライン一つを見ても、エッジがエッジとして感じられるように、階調の豊かさが増したことでコントラストの山を持って来ることができるのかなと、そんな余裕を感じるのです。メリハリがありつつ、精細さ、緻密さが同居する。D4をはじめとするD800/D800Eでも感じたことですが、D600も同じ印象を受けました。この価格帯のモデルでそれを実現しているのですから、何ともうれしい限りです。

似たような作例が続いて恐縮なのですが・・・月日を重ねたドアの風合いを見事に再現してくれた1カット。この画像サイズだからよくわからないかもしれませんが、原寸で見ると実は少し手ブレしています。それでもこのシャープさで、しかもJPGで撮影したものをそのまま縮小しただけです。表面の手触りまで感じられる描写力に「う〜ん」と唸ってしまいました。手ブレしたカットを掲載するのもどうかと思いますが・・・。言い訳なのですが、コンパクトなボディでついつい手持ちで。しかし画素数が増えるというのは、フイルム撮影でたとえると、より大きなフォーマットで撮影することとニアリーイコールと言えます。高画素化で手ブレなどは目立ちそうなものの、モニタ上であったとしても、プリントであったとしても、一般的な大きさの出力であれば、かえって気にならないものですよね。重ねて言い訳でした。

 

久しぶりにヨーロッパに訪れてみて如実に感じるのが光の違い。とにかく硬いのです。ダイナミックレンジが狭いと、ハイキーまたはローキーにどちらかに振らないと・・・と、いつものデジタルカメラにおける撮影作法で望みたくなるところですが、現場で液晶モニターを見る限り特に気を使う必要がなさそうです。もともとアンダー目な露出が好みなのですが、極端にローキーに振ってもシャドー側にしっかり階調が残っている印象です。十分に光が回ったシーンでも、ハイエストライトからディープシャドーまでしっかりと再現される印象で、実にバランスのよい画作りだと感じました。むしろ、最近リリースされている一連のシリーズは、このあたりにかなりの力が注ぎ込まれている印象です。

雲で少しディフューズされた光。現場はこのカットと同様の状況でした。この微妙な光の具合を実に上手く再現してくれました。これまでデジタルカメラを追っかけに追っかけてきた私には、なんとも感慨深い仕上がりです。

日の出の光を強反射。フイルムでもデジタルでもなかなか難しいシーンです。私のスキルの問題もありますが、たいてい想い通りに写らないシーンです。デジタルだと、まさにゼロとイチみたいな写り方で、情緒?が感じられない写り方になるものですが、なんとなくシャドーの階調が見えてきそうな広がりが感じられます。フイルムだともっとガン!とつぶれてしまいます。しかし、なぜか上記の通り、広がりを感じるのですね。それと同じような描写力が備わってきたという印象です。※ポジフイルムとの比較ですが

なんてことのない写真です。目が覚めてホテルのまわりを散策。朝の光が気持ちいいなと撮ったカット。これが「ほわん」とメリハリなく写るという印象が強いデジカメ。でも、こんな光も本当によくとらえれてくれると感心しました。

支度をする男性のあたりだけ光が回っていますが、手前は街路樹で遮られています。いわゆる「飛ばさない」という撮り方をしなくてもよいのだなあと感じた次第です。

こちらはまったく光のまわっていない、夜明け前にISO1600で撮影したカット。階調特性を見る際に、ある種もっとも参考に出来るかもしれませんね。この淡い光の中でも被写体の微妙な陰影を明確に描いてくれました。画のリアリティというものを考えたとき、解像力というのも凄く効くのですが、階調再現力というものはそれに輪をかけて効く、そんなことを感じる次第です。

 

D7000より少し大きなボディ。人それぞれ感じ方はあると思いますが、十分コンパクトな部類のカメラだと感じます。D600はフルサイズセンサーを搭載する訳で、ミラー等もAPS-C機に比べればかなりの大きさになります。それでいて、あまり変わらないサイズに抑えられているのですから見事というほかありません。これでフルサイズなのですから隔世の感が。D800/D800Eだと、気分の問題が大きいのですが、やはり群を抜く高画素機ということで緊張を伴います。D600だってかなりの画素数ですから、乱雑に扱ってよいはずはありませんが、やはり少し気分が楽というのは正直なところ。目にとまったものを気軽にパチリ、パチリと軽快に撮影できて実に楽しかったですね。取り付けているレンズがヘビー級でしたが、こぶりな単焦点レンズやワンランク下で写りのよいズームなんかをつけると、さらに快適な撮影を楽しめると思います。

鈍色の空がなんともプラハらしい。もっとも有名な広場で子供たちが楽しそうに遊んでいたところをお邪魔。ワイドレンズの伸びやかさはコンパクトなボディと組み合わせて使うと軽快そのもので(本当はこのレンズももう少し小さいとありがたいですが)撮っていて本当に楽しいひとときでした。

チェコは、ドイツと負けず劣らずビールの美味しいところ。しかし仕事中、水で我慢我慢。このレンズはズームレンズなのにも関わらず、大変美しいボケ味を持つレンズですが、滑らかな階調のD600とのマッチングも大変よいと感じました。

石畳の街に2CVなんか停まっていると、もうそれだけでシャッターを切ってしまいます。ランプのメッキ部分や、少し厚めに載った塗装と、実車の雰囲気を良く再現できていると思います。

 

ここ最近のカメラなんですから、高感度特性もやはり抜かりはありません。ISO6400等も試してみましたが、一般的なニーズにおいて十二分という印象です。ここまでよくなると、少し暗めだけれどコンパクトなレンズをチョイスして、すべてをコンパクトにまとめてしまうことができますね。これは旅先などで本当にありがたいのです。ノイズのコントロールも実によい塩梅で、画のリアリティを損なわず、自然な仕上がりと言えるでしょう。

こちらはISO6400で。シャッター速度からすれば、もう少し感度も落として全く問題ないのですが、とりあえずお試しで。解像感が失われたり、ペタっとコントラストの無い画になったりしません。しかしよい時代になりました。感度もあまり気にせず、フルサイズを搭載して、この価格帯なのですから。

 

これまでフルサイズセンサーを搭載したカメラの価格帯がハードルになっていた皆さんに、ぜひおすすめしたいカメラです。これだけリーズナブルで、視野率100%のファインダーを搭載していたり、実に真面目に作り込まれたカメラといった印象です。そして、これまでのカメラと比べれば一皮むけた印象で、画作りのトータルバランスが凄くよくなった印象です。もちろんコンパクトにフルサイズを使いたい方にもおすすめです。今後ロングタームレポートで再び作例をお届けしたいと考えています。また、撮影した作例を開発陣の方と見ながらお話を伺った模様を後日お届けする予定です。どうぞお楽しみに。

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フルサイズがこの価格で手に入るとは・・・いい時代になったものです。いよいよフルサイズに手を出される方はもちろん、軽快で取り回しの良い最新ボディは買い増しの説得力も十分。

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バッテリーを増やして安心感が増すこともありますが、何よりうれしいのは縦位置のホールディングが増すこと。少々大きくなりますが、一度使うとやめられません。

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元々優秀なバッテリーですから一日の使用で困ることはあまりないのですが、スペアがあれば安心ですね。

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本気で行くなら最新標準ズーム。プロと変わらぬ機材と言えましょう。

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テレ端120mmと、痒い所に手が届く利便性の高いズームレンズ。1本で済ませたいならこんなレンズがおすすめです。

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単焦点を楽しむならマクロレンズはいかが。ため息の漏れる絶品の写り。ナノクリスタルコートとしては手にしやすい価格も魅力です。

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広角単焦点で軽快なスナップも楽しいもの。D600との組み合わせならバッチリです。

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せっかく選ぶなら大容量ハイスピードのSDXCカード。64GBをどうぞ。

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