Nikon D5, AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II, 1/1600, F2.8, ISO 400, Photo by K

Nikon D5 | SHOOTING REPORT

オリンピックイヤーということでNikon D5がついに登場。フラッグシップほど開発スケジュールにきっちり刻み込まれているモデルもないのでしょう。D4、D4Sとレポートを担当したのがついこの間のように感じますが、開発は日々粛々と続いてるわけですよね。フラッグシップといえばメーカーの顔であり、いわゆる遊び心みたいなものとは遠く、しっかりと仕事をしてくれるカメラであり道具なわけです。そんな意味では「写真を撮る」ことを主として「デジタルカメラ」という道具に対するメーカーの見解が読み取れるかもしれませんね。少し数代前まで振り返ってみましょう。Nikon D3シリーズまでは「高解像度モデル」「スピードモデル」という二つのラインアップが存在しました。しかしNikon D3の登場はそれまでの流れに一つの決着をみたのではないかと感じます。画素数を抑えてスピードを上げるのはD3以前のスピードモデルと同様なのですが、感度という大きな制約から撮影者を劇的に解放した画期的なモデルだといえます。この流れはNikon D4にも受け継がれ、高解像度モデルの役割は一桁台ではなく他のモデルが担うこととなりました。またNikon D3では、APS-Cから35mmフルフレームになり、ライブビューが搭載されたことも大きなトピックでした。画素数的にはプロユースの全ての現場を満たすのは難しかったはずですが、振り返ればインパクトのあるモデルでしたね。Nikon D3の登場が2007年。気がつけば10年近くの年月が流れているわけですが、Nikon D5も、Nikon D3が作った流れを継承するモデルと言ってよいでしょう。Nikon D5は、この10年近くの歳月の中で、世のトレンドをきっちり取り込み、そしてよりパワフルになりました。特にNikon D3と比較して画素数が倍近くなったにも関わらず高感度特性はさらに向上し、両立しています。プロユースの大半の現場で不満がでることはないでしょう。ムービーの撮影機能がこなれ、ライブビューなど各種の操作系の使い勝手も向上しました。Nikon D5は、Nikon D3で示したコンセプトを高い次元で体現したモデルであり、ある種そこに到達したモデルであると感じます。このあたりについて、作例とともにお届けしたいと思います。

( 写真 / 文 : K )

Nikon D5, AF-S Nikkor 800mm f/5.6E FL ED VR, 1/800, F16, ISO 400, Photo by K

日頃縁のない長玉(800mm)を持って、富士スピードウエイへ。どんな世界にも手練れの皆さんがいらっしゃいます。正直とっても苦手な分野ですので、もっともスピードの落ちるコーナーでカメラを構えるも・・・惨敗。Nikon D5のAFと連射性能に大いに助けられました(苦笑)。次第に慣れてくれば、恐らくMFで1カットずつ確実にシャッターを落とすことになるのでしょうけれど、800mmの画角でいまの私にそれは無理です。Nikon D4Sとの最も大きな違いは、AFではないかと思います。AFエリアがかなり広くなりましたね。測距点が51点から153点!となり、その配置エリアもおおよそ3割増しに広くなってます。153点のうち99点がクロスセンサーであり、その中から選択可能なポイントは35点。なんだか凄いことになっています。さらに凄いのは、強烈なAFシステム(モジュール)を統合制御すべく専用のAFエンジンが搭載されているそうです。つまり、予測演算などで被写体が進む方向にレンズを振っても、被写体が現れたときに即座にピントが合うなんて芸当が可能に。Nikon F4あたりで頭が固着している筆者にとってみれば、まさにオッサンに小判なのですが、もう本当に凄いことになっていますね。

Nikon D5, AF-S Nikkor 800mm f/5.6E FL ED VR, 1/800, F16, ISO 400, Photo by K

ポルシェカレラカップジャパンの合同練習日だったようで、「箱のレースでしょう?」ぐらいに正直ナメてました。コーナーの脱出速度の速いこと速いこと。F1やmotoGPで名作を量産している皆さんは本当に凄いなあと思ってしまいます。F32あたりで最低感度、流し撮りなんて、もう職人芸の世界です。有効画素数が2082万画素にアップして色数が増えたせいか、階調がさらに滑らかになった気がします。しかし、F16でこの深度の浅さ。もっと光量が落ち込めば、感度を上げていかなければなりませんが、「なるほどなるほど」と感じるフラッグシップのスペックです。

Nikon D5, AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II, 1/500, F2.8, ISO 400, Photo by K

Nikon D4あたりから徐々によくなってきたなあと感じるのが、タングステン光や曇り空での色再現。わりと現像時に悩むことが多かったのですが、Nikon D5の色再現はNikon D810あたりからのものに沿っている印象です。撮りっぱなしでOK。ピットで車重が1.2トン程度、馬力が500程度と聞かされて、コースでのあの速さに納得。しかしいつ見てもレーシングマシンは美しいですね。

Nikon D5, AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II, 1/50, F2.8, ISO 400, Photo by K

モノブロックブレーキキャリパーの描写を見て、歴代モデルからの進化を感じます。2千万画素を超えてくると、画のリアリティがぐっと増してくる印象です。余談ですが、、、意外や意外、鋳鉄ディスクなんですね。おそらく参戦コストを下げるためだと思います。カーボンディスクならもっと止まるでしょうから。

Nikon D5, AF-S Nikkor 14-24mm f/2.8G ED, 1/500, F2.8, ISO 160, Photo by K

画が "美味しく" なった

Nikon D4Sを日頃使用していますが、最も違いを感じたのが上のカット。この妖艶さはD4Sで感じられることが少なかったように思います。使用レンズがもともと湿度のある写りをしますが、画素数アップで階調再現力が上がったことが後押しとなっていますね。Nikon D5より高画素となるとデータのハンドリング的にも負荷が高くなりますが、画質をキーに考えると2千万画素クラスというのは現時点でベストバランスといってよいかもしれませんね。

Nikon D5, AF-S Nikkor 14-24mm f/2.8G ED, 1/400, F2.8, ISO 160, Photo by K

窓のハイライト部分があっけなく抜けてしまうことが多かったのです。階調が抜けるわけではないのですが、雰囲気がなかなか出ない。満足な写りです。

Nikon D5, AF-S Nikkor 14-24mm f/2.8G ED, 1/100, F2.8, ISO 160, Photo by K

素晴らしい写りです。それぞれのマテリアルが、ちゃんとそれとわかります。少し切り詰め気味の露出ですが、階調も厚みを感じます。

Nikon D5, AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II, 1/2000, F2.8, ISO 100, Photo by K

Nikon D5, AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II, 1/400, F2.8, ISO 100, Photo by K

Nikon D5, AF-S Nikkor 24-70mm f/2.8G ED, 1/200, F22, ISO 102400, Photo by K

常用感度の上限がISO102400に。フィルム時代は日が暮れたらカメラは鞄にしまい飲みに行くのが普通だった(?)のですが、長年のクセとは面白いもので、いまだに暗いところでは写真をあまり積極的に撮る気になりません。拡張でISO3280000までゲインアップできるらしいのですが、もはや脳内の露出計も、SSとF値の組み合わせが全く想像つかず、悲鳴を上げてしまいます。上のカットはほとんど真っ暗にちかい中で、F22まで絞り込めて、挙げ句の果てにSSが1/200! もちろんノイジーではありますが、やたらめったらに色再現が壊れるわけでもありません。いやはや・・・。

Nikon D5, AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II, 1/200, F22, ISO 5000, Photo by K

高感度特性がよければ、何をするだろうと考えてみると・・・。思いついたのは「絞り込める」ということ。回折を気にしないのであればF22ぐらいまでは絞り込みたいことはよくあります。暗いところで撮影が可能になるだけでなく、高感度が強いということは撮影領域をいろいろと広げてくれるのですね。

Nikon D5, AF-S Nikkor 24-70mm f/2.8G ED, 1/125, F5.6, ISO 100, Photo by K

画素数アップで解像力の向上も感じられます。D4あたりから感じることですが、線が妙に太ったりということがなくなり、ナチュラルな解像をするようになりました。Nikon D5ではそこに緻密さが加わった印象です。

Nikon D5, AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II, 1/500, F2.8, ISO 100, Photo by K

Nikon D5, AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II, 1/500, F2.8, ISO 100, Photo by K

Nikon D5, AF-S Nikkor 24-70mm f/2.8G ED, 1/25, F5.6, ISO 360, Photo by K

ベストバランス、ユーザフレンドリー、結果が欲しい人へ。

フラッグシップは、プロが結果を出すために存在するカメラです。防塵防滴をはじめとする強靱さ、強力なパワーが備わり、タフな使用に耐えるボディ。だからといって単純に大きく重くなるだけであれば、プロも結果として「もたない」のです。タフさとパワーを思えば望外に軽く仕上がってるとも言えますし、なによりボディ形状がよく練り込まれていて、重さを感じさせません。また、ライブビューなどの使い勝手も大きく向上しました。一眼レフの場合、どうも使い勝手が悪いのですが、最初からそれが前提のミラーレスカメラあたりと比べても不満のないレベルに仕上がっています。AFのポイントを液晶でタッチ変更できるようになったあたりも大きいですね。個人的にライブビュー中に無音でシャッターが切れるようになった静音モードの搭載は大変魅力に感じます。画質をキーに考えても、データハンドリングを考えれば2千万画素を超えるあたりというのは、よいバランスですし、画も深みが増しました。・・・いろいろとだっと並べてしまいましたが、確実に結果を残すプロ向けの機材というのは、扱いやすいボディなのです。それに加えてカメラを構成する要素がよくこなれて、ある種のベストバランスだといえるでしょう。本気で撮り込みたい方、はじめてフラッグシップを手に入れる人にも、自信を持っておすすめできる1台に仕上がっています。

( 2015.03.25 )




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2000万画素を超える画素数。高感度性能やAF性能の飛躍的な向上。これまでのカメラを凌駕するハイスピード性能。圧倒的とも言える性能を備えたフラッグシップ機D5、堂々の登場です。こちらは超高速メディア・XQDスロット版。

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こちらは汎用性の高いCFスロット版。ご購入の際はお間違えないようご注意ください。

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専用の大容量バッテリーはD4/D4sと同じですが、ボディ更新の際にはバッテリーも新しくしましょう。

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高価だったXQDカードもリーズナブルになりました。フラッグシップモデル「D5」に最適なメモリーカード、ぜひご体験ください。

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