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LEICA CL LAUNCH EVENT Report
22 November 2017, arflex tokyo

フルサイズセンサーを搭載した伝統的なM型を中心に、コンパクトカメラから中判カメラまでフルラインナップで展開するドイツ・ライカカメラ社。最近は特に元気がいいなといった印象でしたが、そのラインナップにさらなる厚みをもたらすモデルとして、APS-Cサイズの大型センサーを搭載し、TLレンズをマウントできる本格的なミラーレスカメラ「ライカ CL」が発表されました。

そのライカ CLが発表された翌日の11月22日、渋谷区広尾にあります高級家具を扱うアルフレックス東京にてライカカメラ・ジャパン主催による発表会が行われました。発売は12月とのことで、この発表会が実機お披露目の場。生憎の冷たい雨の降る夜ではありましたが、会場は業界関係者からライカをお使いの写真家のみなさん、一般のライカユーザーの方々まで多くの人が訪れ、会場は熱気で溢れていました。今回はその発表会の様子をレポートしたいと思います。

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まずは少しおさらいしてみましょう。この度発表された「ライカ CL」は、既に発売されている「ライカ TL2」を置き換えるモデルではなく、並行して発売される兄弟機となります。アルミ削り出しのユニボディーを採用し、タッチ操作主体のインターフェイスを持ったTL2は、スタイリッシュなデザインで先進的なイメージ。それに対しこの度発表されたCL2は、24MPのAPS-CセンサーやMAESTRO IIイメージプロセッサーを採用するなどTL2と基本的に同一スペック。外付けから内蔵となったEVFも234万ドットと同一とのこと。実はボディサイズも数ミリの違いこそあれ、TL2とCLはぼぼ同じようなサイズ感。しかし、薄く平べったいTL2に対して、CLはマウントをよりボディ中心に近い位置へ据え、外観のデザインはXシリーズにも似た、オーソドックスで実にライカらしいもの。両者の印象はずいぶん異なりますよね。

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レポートに戻ります。まずライカカメラジャパン社長の福家一哲氏から今回の発表会にあたっての挨拶がありました。

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続いてライカカメラAG社主のアンドレアス・カウフマン氏のスピーチ。カウフマン氏は経済ではなく歴史の専門家ということで、今回はライカカメラと日本の歴史をお話ししてくださいました。要約しますと、エルンスト・ライツ社の販売代理店として1897年にシュミット商店が設立されて以来、日本とライカの間に繋がりが生まれた。1972年にはミノルタと提携し「ライカ CL」(日本では「ライツ・ミノルタ CL」)が誕生。1988年にライツ社はライカカメラ社と社名を改めたが、その頃を含め日本の会社とは何らかの繋がりが常にあり、そんな中から今回紹介する「ライカ CL2」とも言える「新・ライカ CL」も誕生することになった。そのライカ CLは「本質を体現したカメラ」とのこと。またライカカメラ社は、世界に18か所のギャラリーを展開していて、カメラやレンズの技術だけでなく、プリントなど写真そのものについても大きな活動をしているとのことのことでした。

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さらに続いて、今回初来日となるライカギャラリーインターナショナル代表のカリン・カウフマン氏のスピーチ。ご主人であるカウフマン社主からも紹介のあった、ライカの芸術活動についてより詳しいお話しがありました。こちらも要約しますと、ライカカメラという会社は、スタートした時から画像に関する考え方やカルチャーをしっかり持った会社であった。そんな中で世界に18か所のギャラリーを展開していて、日本では東京・銀座と京都・祇園の2か所にあります。ギャラリーは写真を展示する場として、歴史的なものから現代的なものまで幅広く展示するほか、新しい作家を発掘する場にもなっている。2014年はライカにとって100周年記念となる年であり「EYES WIDE OPEN!」という非常に大きな展覧会も行った。先週からはイタリア・ローマでその展覧会が行われ、続いてスペイン・マドリードでも予定していて、大きな動員が見込まれている。この展覧会が日本でも行えるよう話しを進めて行ければと思っている、とのことでした。

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いよいよお待ちかね、ライカ CLのプロダクトマネージャーであるマイケ・ハルバルト氏から、新たに発表された「ライカ CL」と「Elmarit-TL 18mm F2.8」についてのお話しが始まります。彼女はTLシリーズのプロダクトマネージャーでもあり、2017年7月に行われた「ライカ TL2」の発表会でも登壇してくださいました

ライカのレガシー(遺産)とは「シンプルに扱えて信じられないほど高画質な画像を作り出せるコンパクトなプロダクトを作ること。その結果、ライカのカメラがお客様の人生に組み込まれ、なくてはならないものになる」ということ。その意味において、APS-Cフォーマットが持つ技術的な可能性は、ライカカメラが求めるスイートスポットと言える特性を持っている。ライカカメラ社の光学設計の責任者であるピーター・カルベ氏によれば「もし今、オスカー・バルナックが現れて、ライカでカメラを作るとしたら、APS-Cフォーマットを選んだろう」と。その理由は、APS-Cフォーマットというのは、十分なセンサーサイズと十分な高画質を持ちながら、カメラを非常に小さくすることができる。高画質で小さいカメラというところから、クリエイティブな発想や写真が生まれてくる。

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続いて、ライカ CLと一緒に発表となりました「Elmarit-TL 18mm F2.8」について。ライカがレンズを作る時のポイントとしては3つのことを重視している。(1)クラス最高の画質であること、(2)操作感がよいこと、(3)世代を超えても使い続けられるものであること。現在、APS-C専用のTLレンズとして6本のレンズがラインナップされている。広角から望遠まで揃っているので、ほぼ全ての撮影が行えるようになっているが、ラインナップにはまだスペースがある。今回発表した18mmレンズでそれを埋めることができた。その「Elmarit-TL 18mm F2.8」はTLレンズでも最も小さなものとなり、我々はこれを「スーパーパンケーキ」と呼んでいる。業界最小クラスでああるが、レンズ性能はライカレンズとして妥協はない。このレンズはライカ TL2とのマッチングが非常によく、ボディカラーに合わせてブラックとシルバーを用意した。

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3ヶ月半前に発表された「ライカ TL2」の評判は非常によく、ライカとしてはこのマーケットに兄弟として一緒に戦っていく新モデルを投入する。TLカメラ(T/TL/TL2)というのは、UrLeica(ウル・ライカ=1913年に生まれた最初の35mmカメラの試作品)が持っているシンプルからインスピレーションを受けてデザインされたカメラであるが、新しいCLカメラは、(UrLeicaの後の量産型となる)バルナック型のライカからインスピレーションを受けてデザインされている、とのこと。

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新しいアイコニック(=偶像的な、ライカらしい)なデザインカメラとして新たに登場した「ライカ CL」は、大きな特徴としてトップカバーとボトムカバーにはアルマイト処理を施したアルミ削り出しのパーツを使用し、その間にレザーが貼られている3ピースのデザインがコンセプト。そのアイコニックなデザインからもたらされるのは、クラシックなカメラらしいハンドリングや使い心地。

ライカ CLは純粋に写真を撮るための道具として作られたものなので、写真を撮る情熱を持った方にいい道具として使ってもらうために、ボディの天面(軍艦部)に「フォトグラフィックレイヤー」として写真を撮るために必要なものを集中させている。またそれらの操作はビューファインダーを覗いたまますべての操作が行えるよう設計されている。そのビューファインダーも「EyeRes」と呼んでいる明るく非常に見やすいものを備え、カメラとの対話を楽しみながら撮影に挑めるようになっている。操作体系は、シンプルでカスタマイズにも対応し、撮り手の想像力をかき立てるものを目指している。

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クラシックな外観ではあるが、中身は最新の技術を搭載している。24MPセンサーは4K動画にも対応し、M10でも採用されたMaestro IIプロセッサーを搭載、49点ものAFポイントを持ち、AFも高速。最高ISOは50000、メカシャッターのほか電子シャッターも搭載し、ダイナミックレンジも広いものになっている。

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こちらはマイケさんが早朝の皇居ランで撮影したもの。iOSのほかAndroidにも対応したリモートアプリでスマートフォンから簡単に操作が行える。カメラそのものも小さく軽いので、ジョギングにも気軽に持ち出すことができたそうです。

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マイケさんのプレゼンのあとは、ハービー山口氏と小山薫堂氏によるトークショー。既にお二人はライカ CLを使われており、会場内にも大きく引き延ばされた写真が展示されていました。

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会場内には「ライカ CL」の実機が多数用意され、レンズ交換をしたり、操作性を試したりとハンズオン可能なブースや、実機で試写が行えるようモデルさんも用意されていました。

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実機となる「ライカ CL」。筆者も短い時間ながら触れてみましたが、動作がキビキビしていてテンポよく撮影できるカメラに仕上がっていました。内蔵となったEVFもTLやM10用と同じ234万ドットながらも、表示はさらに美しくなった印象。アイポイントが長いこともあり、眼鏡をかけていても隅々まで見やすく、非常にクリア。メニューはQ/TL/M等で採用されているシンプルで操作性の高いものが実装され、背面液晶左側のボタンも3つにまとめられるなど、近年のライカと同様のデザインが採用されていました。男性の手でもしっかりと構えられる形状とサイズにまとめられており、実機は非常にコンパクト。しかも手にすると軽量なこともあり、本格的な撮影から旅やパーティーなど様々なシーンに連れ出してあげられる1台に仕上がっている印象でした。

フォトヨドバシでも実写レポートを改めてお届けできる予定でいます。どうぞお楽しみに!

( 2017.11.24 )


ライカCLの実写レビューはこちらからご覧いただけます。

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