[PY] フォトヨドバシ  Carl Zeiss Touit 2.8/50M for FUJIFILM X 実写レビュー

カールツァイスのTouitシリーズ3本目のレンズは、等倍撮影可能な50mmマクロ。標準レンズならまずは大口径レンズに手を伸ばしたくなるものですが、通が好むのはマクロプラナーだったりします。マクロレンズらしい切れ味と解像力は接写ばかりでなくオールラウンドに活躍し、ブツ撮りからスナップまで幅広いシーンで使い勝手に富む1本。FUJIFILM Xシリーズ用としては純正レンズの隙間を埋めてくれるような中望遠の画角で、こういったサードパーティの選択肢が増えてくるのはユーザとしては嬉しい限りですよね。「今日はこれ1本で」という使い方はもちろんのこと、ズームレンズや広角単焦点などと組み合わせると"楽しい"撮影ができそうです。

( 写真:A.Inden / 文:48 )

マクロ撮影がこのレンズの本分。期待を裏切ることのないシャープネスとヌケの良さです。歩き疲れた休憩のひととき、カメラにこんなレンズがついているなら、テーブルの上が被写体の宝庫であると気づくでしょう。他愛のない話をしながら切るシャッターが、その時を思い出させる大切な1枚を生むのです。

疲れた頭には糖分補給を。なめらかな桜餅の質感はもちろん、しっとりと濡れる紫蘇の葉、桜の花の描写が見事ですね。餅の表面の微妙な凹凸も表現され、肉眼で見ている時に意識していないことまで気づかせてくれます。顕微鏡を覗いているように、ファインダーを通して被写体を再発見する。マクロ撮影はこれが面白いのです。

シャープに被写体を描いてくれるレンズですから、日常的な撮影やスナップにも楽しいと思います。マクロレンズの必然としてフォーカスリングのストロークは深いのですが、マニュアルフォーカスの時代ではありませんから中距離・遠距離でもスピーディなピント合わせができるはずです。

砂粒一粒まで克明な描写。見事な解像力なのですが、決してカリカリという印象はありません。シャープネスという言葉ではちょっと違う意味合いになるように思うのですが、このような描写をどのような言葉で示すべきでしょう。適切な言葉を発明しなければいけません。

開放から積極的に使えるレンズですが、こういった撮り方ならやはり少し絞るべきでしょうね。少し遠い波間の向こう、海鳥がウジャウジャと留まっている姿に心が動きました。海鳥の一羽一羽が認識できなければ、シャッターを切ったときの思いが伝わるわけはありません。

複雑な背景を入れて開放で撮ってみると、油絵で描いたような独特のボケが得られました。こういったボケに目がない方もおられることでしょう。とろけるような美しいボケというタイプではないのでむやみにボカすのではなく、光の状況やピント位置・被写体との距離などを考え、撮影を重ねながらボケ具合を身体で覚えていく必要があるでしょう。こういったレンズこそ使いこなしの面白さがあるわけです。

というわけでこんな撮り方、いかがでしょうか。

純粋に「楽しい」等倍マクロの世界をはじめよう。

ひとくちにカールツァイスのレンズといっても、時代によって・マウントによって写りはさまざま。Touitシリーズはやはり現代的なレンズという印象を感じさせます。解像力・コントラスト共に申し分のない性能で、特に近接・接写での描写力は言わずもがな。Xマウントでは唯一等倍撮影が可能なレンズであることを考えても、マクロ撮影を楽しみたい方の期待を裏切らない選択肢と言えるでしょう。作例では敢えて少し引いた画、マクロ撮影ではない使い方を試していますが、距離やコンディションによって癖もあり、レンズによる描写の違いをおおいに味わわせてくれる1本だと感じます。ポートレート等にも使いやすい中望遠のレンズとして、寄りたいだけ寄れる万能レンズとして。マクロレンズをお持ちでない方なら、この楽しい世界を見逃す手はありません。

( 2014.03.26 )




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