Hasselblad X2D 100c, Hasselblad XCD F2.5/60mm, Photo by K

Hasselblad X2D 100c / SHOOTING REPORT

2017年、X1D-50Cの登場はなかなかセンセーショナルなものでした。35mmフルサイズセンサーを超える、いわゆる4433センサーを搭載した中判デジタルカメラ、それもミラーレスでの登場でした。35mm判のミラーレスカメラとさほど変わらないボディに使い勝手には心が踊りました。2年後の2019年にII型となり、そしてこの度、1億画素を越えたX2D-100Cの登場です。5軸で最大7段の手ブレ補正に、レスポンスが増したボディ、15ストップのダイナミックレンジから紡がれる大きなセンサーならではの画質。これはテストが楽しみな1台、早速作例とともにご覧いただければ幸いです。

( Photography & Text : K )

Hasselblad X2D 100c, Hasselblad XCD F2.5/60mm, Photo by K

画がふくよかになったなと最初に撮影して感じました。X1DのI型・II型が、どちらかというと解像力に目を奪われるカリッとした描写が印象的でしたが、1億を越えた本機では、それに階調の滑らかさが加わった印象です。中判フィルムカメラを散々使ってきて、あのポジ/ネガフィルムの描写は脳裏に焼き付いているわけです。なんだか、それを忘れさせてくれる描写になったなあと感じます。

Hasselblad X2D 100c, Hasselblad XCD F2.5/60mm, Photo by K

暗い室内での撮影で、ISO 3200です。しかも、シャッター速度は1/80秒。1億画素を越える機材で、手持ちでなんの気なしに撮れてしまうのは呆気にとられます。ちょっと考えらんないなあ。。

Hasselblad X2D 100c, Hasselblad XCD F2.5/60mm, Photo by K

画素数が増えると解像力方面に目を奪われがちですが、実は階調のほうが効き目が。ルノー・エスタフェットというフランスの古い車ですが、この時代の厚みのある鉄板の質感、塗装のノリ、実にリアリティある描写です。

Hasselblad X2D 100c, Hasselblad XCD F2.5/60mm, Photo by K

高感度、自然光と蛍光灯のミックス、手持ち。ヌケと色分離が悪い画しか浮かばないシーンです。こんな描写で35mm判と使い勝手がさほど変わらないのであれば、手にしたいカメラですね。ラインアップを揃える財力さえ伴えばという話ではありますが。

Hasselblad X2D 100c, Hasselblad XCD F2.5/60mm, Photo by K

15ストップというのは伊達じゃないなあと感じます。木に当たる光はかなりの輝度で、これが一枚に収まるのだから大したものです。RAW+JPEGで撮影していますが、JPEGでは呆気なくハイライトをカメラが飛ばしてまとめていますが、RAWファイルを触るとハイライト側もシャドウ側も階調がしっかり記録されています。


Hasselblad X2D 100c, Hasselblad XCD F2.5/60mm, Photo by K

中判ネガフィルムで、硬めにプリントしたイメージで現像してみました。いやあ、いいな。

Hasselblad X2D 100c, Hasselblad XCD F2.5/60mm, Photo by K

こちらはカメラなりにナチュラルに現像。空から海の連なる階調表現、海面そして手前の木々を再現する解像力、灯台の曖昧さのないカチッとした描写など、大きなセンサーを搭載したカメラらしい写りです。

Hasselblad X2D 100c, Hasselblad XCD F2.5/60mm, Photo by K

鳥の描写よりも、浜辺に寄せる波の描写を見て大したものだと感じます。

Hasselblad X2D 100c, Hasselblad XCD F2.5/60mm, Photo by K

この度、新作のレンズ2本(38mm/55mm)で撮影を行いました。本レンズは38mmですが、どちらのレンズも大変優秀。

Hasselblad X2D 100c, Hasselblad XCD F2.5/60mm, Photo by K

開放から十分に写りますが、F8あたりでピークを感じます。しかし、ほんとによく写ります。


PHOTO YODOBASHI

使い勝手が35mm判のミラーレスカメラに近づき、この素晴らしい画質を気軽に手に入れられるのは素晴らしいことです。とはいえ、動体を追うようなカメラでもありませんし、動画も・・と、いわゆる全部載せ的なものを望むようなカメラではありません。ともかく、写真画質において今最も素晴らしいものを手にしたい、そんな人にはぜひ手に入れて欲しいカメラだと感じます。カメラの使い勝手としては、起動やAFなどのレスポンス、手ブレ補正などを含めたボディの総合力は確実に上がり、被写体とじっくり向き合っての撮影で、撮影者にストレスを与えるようなことはありません。ほぼ、いまどきの35mm判ミラーレスカメラと接しているのと変わらない印象です。ボディ+レンズを一連揃えるとなると、ため息の出る金額ではあります。しかし、それに見合うリターンが確実にあるでしょう。

( 2022.12.15 )

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X1D II 50Cから画素数が2倍となり、1億画素となりました。外観デザインは前モデルを踏襲しながらも、ボディ内手ブレ補正も内蔵し、背面液晶はチルトタイプになるなど、画素数だけでなく中判デジタルとしての使い勝手も飛躍的に向上しています。

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フォーカスリングを前後することでAF/MFの切り替えが可能となった新レンズもボディと合わせて登場。こちらは35mmフルサイズ換算で30mm相当となるこの広角レンズです。

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こちらは35mmフルサイズ換算で43mm相当となる標準レンズ。F2.5の大口径、XCD2,5/38とサイズを揃えています。

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35mmフルサイズ換算で71mm相当となる中望遠レンズ。最新のレンズシャッターにより、1/4000秒のシャッター速度を実現しています。

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1億画素のデータ量を受け止めるには高速で大容量なCFexpressカードが必須となります。

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予備のバッテリーもお忘れなく。

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