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1620万画素(APS-C CMOS) / 2.5倍ズーム(28-70mm相当) / F3.5-6.4 / 133×73×95mm / 628g
フルHD動画
APS-Cサイズのセンサーを搭載するコンパクトデジカメといえば、レンズは短焦点というのが相場観でしょうが"Vario"の名の通り、ズームレンズを搭載。レンズは、非球面レンズ2枚を組み込んだ「ライカ バリオ・エルマー f3.5-6.4/18-46mm ASPH.」で、35mm判換算すると28-70mm相当の画角となり、使い勝手に富んだ焦点域をカバーしています。有効画素数約1620万画素となる高感度特性にアドバンテージのあるCMOSセンサーを搭載し、対応感度はISO100~ISO12500。手ぶれ補正こそ搭載されていませんが、高感度にシフトすることで対処することもできるでしょう。ボディは堅牢なフルメタル製で、トップカバーは無垢のアルミニウムからの削り出し。そして微光沢のある外装レザーなど、プレミアム・コンパクトに相応しい質感。豊富なオート撮影機能を備える一方で、じっくりと撮影に没頭できるマニュアル撮影機能も備えています。シャッターボタンの左右には、シャッタースピードと絞り値の設定ダイヤルを設置し、レンズ鏡胴にはズームリングとフォーカスリングを装備しており、アナログフィールを楽しむことができます。ホットシューに電子ビューファインダー『EVF2』(別売)をつければ、もうご機嫌ですよね。動画にも対応しており、1920×1080ドット(30 fps)のフルHD撮影が可能で、保存形式はMP4となっています。
( 写真:A.Inden / 文:KIMURAX )
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ライカX1・X2に続いて登場した本機は、Xシリーズで初となるズームレンズを搭載したモデル。ふとした光景を写しとるには、 広角から中望遠までのAFズームが使えるとなにかと使い勝手がよいものです。AF後にMFでピントの追い込みも可能で、3.0型の液晶モニターに被写体の中央部を拡大表示できるので、ピント合わせの確度も高まります。とまあ、ライカにしてはデジタルな機能もどんどんと取り込んでいるという印象の強い1台ですが、作例を見渡してみると、ポジフィルムで撮ったような、さすがはライカといった雰囲気がたっぷりです。ショーウインドゥ越しのバッグを撮った作例写真を見ると、実に秀逸な色再現性です。パステル系からビビッドなしかも難しい紫色まで、みずみずしい発色ではないですか。柔らかいレザーの質感までもが伝わってくる精緻な描写です。続くビルの作例カットは、絞り開放での撮影。スペック的に見るとF値の暗さは気になるところでしたが杞憂でした。ガラス越しの、カウンターで注文の品を待つ男性の姿をご覧ください。スーツの皺のニュアンスまでつぶさに捉えています。センサーとレンズの絶妙なマッチングにより、ディテールをあぶりだすような描写を可能にしているのでしょう。この他にも豊富な作例カットを紹介している実写レビューもありますので、ぜひ併せてご覧になってみてください。
ISO:100
ISO:200
ISO:400
ISO:800
ISO:1600
ISO:3200
ISO:6400
ISO:12500