実写インプレッション[SD1]

 

画の「リアルさ」を求める人へ〜シグマSD1実写インプレッション〜

SD1が3倍近くに画素数がアップし、目を見張る解像力そして階調、立体感で撮る者そして見る者を圧倒しますが、そもそものルーツは、ほんのひとまわり小さなセンサーを搭載するSD2桁台のモデルにあります。そしてこのSD15は、SD1登場後も一向に色褪せることはありません。むしろ適度なデータ量であり、SD1ほどは後処理に対して余裕はありませんが、現場でキッチリ詰め切った撮影さえ行えば一発で画が決まります。SD1は包容力がある故に、出力までを含めて確固たる目的意思を持ってトータルで撮影を組み立てなければならない面がありますが、SD15はSD1が登場した今となっては非常に取っつき易い印象です。SD1がネガなら、SD15はポジといったところでしょう。そして圧倒的な解像力・自然な解像感・リアルな色再現・立体感などの基本的なFoveonセンサー搭載機の特性はSD15にも当然備わり、今もって十二分に唸らされるものであることを、ぜひ作例をご覧いただきご購入時の参考にしていただければ幸甚です。

(写真撮影:M.ISHIZUKA , K / 文章:K)

発色のリアルさ、そしてこの立体感

驚くべき事実・・・でも無いのですが、SD15の1層の画素数は今やスマートフォンに搭載されるカメラより少ないのです。上の作例をご覧ください。距離にして500m近く離れ、シグマの中でも指折りの名レンズで撮影したにしても、この圧倒的な解像力です。しかも、羊が羊であることを認識できる立体感を伴っています。さて、画素数とはいったい何でしょうか。Foveonセンサーは、一般的なセンサーと全く構造が違うため、そもそも同じ物差しで計ることはできません。百聞は一見に如かず、上の作例の通りです。この作例の「リアリティ」を実現するに、一般的なセンサーでは何画素必要になるのでしょうか。おそらく2000万画素以上でしょう。しかし解像できても立体感が伴うかと言えば話は別。このあたり、Foveonセンサーの特性がそのままアドバンテージとなります。・・・SD15は1層で見れば、"たったの"約464万画素程度です。

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画素数アップによる、さらなる解像力の向上と「自然な解像感」

光には波長というものがあり、その順序は長い方から、赤、橙、黄、緑、青、藍、紫、これらは人が感じることのできる可視光で、人が認識できない光には「赤外線」「紫外線」などがあります。「赤外線」は赤から外側、「紫外線」は紫から外側の光のため認識できないのです。あらためて記すこともありませんが、色とは光なのです。そして波長なのです。そして赤から橙、橙から黄とその光の調子(色)は綿々と連なり変化していきます。人の眼が光の波長を感じる理屈と、できる限りセンサーの理屈も似ているほうが、自然な描写・つまりはリアリティ溢れるものになるのではないかと想像できます。難しいことはさておき、上下作例の水面の調子をご覧ください。上の作例では水上バイクが水面にうねりを作っていますが、このうねりも結局は光(色)の強弱で「うねり」と認識するのです。綿々と連なるその場の光をいかにすくい上げられるか。これがリアリティに直結すると言えます。下の作例では同じ緑でも色々な緑があります。新緑の映り込みによる緑、鉱物が流れ込む沼独特の碧さ、碧から緑へ連なる様。SD15に限らず、Foveonセンサーが叩き出すその画の特長は、この光の捉え方に起因するものが大きいと考えられます。

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画質は「選択」。他では得難い画を手に入れられる1台。

発売からそこそこの時間を経て、あらためてロケを行い、再評価するに至ったわけですが、SD15を使うことでわかるSD1の高性能故に撮り手に求められるハードルの高さ。そして、如何にシグマがSD15リリース時に高度に画をチューニングしてきたかということが、今となって手に取るようにわかります。階調等をはじめとする画の懐の深さはさすがにSD1に譲るとしても、やはりその素性は同一線上にあります。いま、SD15は非常にリーズナブルに店頭に並びますが、ポテンシャルからすればバーゲンというようなプライス。他メーカーのシステムをメインとしていても、「脱線」するモチベーションの格好の材料となり得る状態です。そして手当たり次第撮ってみてください。貴方がもしFoveonセンサーの世界に未だ触れていないとするならば、間違いなく違う世界を見せて連れて行ってくれると思うのです。

※ SD15のその他の作例はこちら。

 

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高級コンパクトデジタルカメラ並のプライスで、さて、どうでしょう。ちなみにFoveonセンサーは相当レンズを選ぶらしく、その影響もあってか、シグマのレンズはどれも優秀です。

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解像力も高いのですが、何よりもコントラストが高く、相反する要素ですが階調も豊富で、このあたりのバランスに優れるのでしょう。ロケでもっとも装着率の高かったレンズ。画に艶があり、非常におすすめの1本です。

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ズーム全域で開放F2.8の明るさでありながら、手ぶれ補正機構も搭載。ぼけ味も佳く、手堅い写りの1本。このレンズのおかげで標準域での撮影は手持ちでもずいぶん画が止まりました。

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レンズ前玉にぶつかりそうなほど寄れてしまう、スーパーズームレンズ。シグマのカメラもかなりエッジーですが、レンズラインナップもかなりエッジー。写りもマルです。

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シグマのレンズの中では珍しくクセの強いレンズ。開放から積極的にレンズの味を楽しめる、オールドレンズ的なおもしろさのあるレンズです。135換算で標準付近の画角となりますので、単焦点レンズの世界に踏み込む1本目にもおすすめです。

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開放から十二分にシャープで、ボケ味も良好。SD15にマウントすれば、即ポートレートに使える画角に。もちろん風景撮影等でも多用する画角であり、使いでのある1本です。なにより開放f1.4クラスとなると、ズームレンズでは得られないこの世界独特の描写が手に入ります。

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屋外の撮影なら、SD1のような高画素機でもガンガンに「止まります」。ぼけ味も佳く、開放から非常にシャープな一本。またズーム全域でその特性は変わりません。望遠側レンズ必携の1本。この手のレンズにしては寄れるのもうれしいところ。

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なんと10倍ズーム。テレ端が少し暗めですが、手ぶれ補正機構が搭載されるため、条件がよければ手持ちでの撮影も可能。しかし500mmとなると、SD15にマウントすればとんでもない超望遠に。野鳥や飛行機の撮影などで活躍しそうです。さらに10倍ズームでも並の写りでは無いところがイチオシです。

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