実写インプレッション[SD1]

 

画の「リアルさ」を求める人へ〜シグマSD1実写インプレッション〜

SD1で2ヶ月程度撮り歩きました。このカメラを一言でまとめるとするならば、とにかく「画にリアリティがある」といった印象です。他のカメラと比べて、素直かつ猛烈な解像感、発色のリアルさ、そして立体感に舌を巻きます。最近のデジタルカメラは画素数も上がり、どんなカメラも非常によく写る印象ですが、SD1の画は何か根本的に違うものを感じます。少しフイルムを思い出してみてください。135フイルム、いわゆるライカ判から、ブローニーフイルム(中判)、そしてシートフイルム(大判)と感材を大きなものに変更する度に唸ったと思います。フォーマットサイズが大きくなるほど、緻密に解像し階調が再現されていくのです。そう、まさにSD1の画を最初に見たとき、135からブローニーに感材を変えたようなインパクトがありました。ただ写るだけじゃダメだ、もっと立体感を、もっとリアルな色を、もっと緻密で厚みのある階調を。こんなことを求める人に、SD1をおすすめしたいのです。

(写真撮影/文章:編集部K)

発色のリアルさ、そしてこの立体感

Foveonセンサーは、他のセンサーと違い、RGB各色を3層のレイヤーで受け止めます。一般的なセンサーは単層で、その上にカラーフィルタをモザイク状に配置して光を受け止め、オフセットした情報を演算でそれぞれ1本化して色を再現していますが、Foveonセンサーは1画素・縦方向3層で全ての色に感応し、1画素上で演算後、色を再現しています。難しいことはともかく、色は波長であり、それぞれの色でその長さは変わるため、感覚的にもFoveonセンサーは光を素直に受け止められる気がしますよね。実際にこの鯉の「赤」は、筆者の経験上デジタルカメラではなかなか出づらい色だと感じます。さらに、俯瞰での撮影ですが、鯉の胴体の形が手に取るようにわかります。楕円がきちんと楕円で写るこの立体感。画素数が約三分の一のSD15やDPシリーズでも、その傾向は感じられましたが、画素数アップでより立体感が得られるようになりました。それもゾクっとくるほどに。

光の条件が良かったこともありますが、水面の立体感・リアルさに注目してください。

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画素数アップによる、さらなる解像力の向上と「自然な解像感」

3層で1画素を構成するFoveonセンサーは、構造上ローパスフィルターが必要ありません。単にローパスフィルターが不要なだけではなく、1画素1画素がそのままストレートに画像を形成する「ドット」となるため、非常に素直に解像するのが特長の一つです。これはSD/DPシリーズで撮影した画像にアンシャープマスクをかけてみると、よくおわかりいただけると思います。一般的なセンサーを搭載するカメラで撮影した画像は、アンシャープマスクを強くかけると線は太り、その線の周囲に妙な縁取りができたりしますが、SD/DPシリーズで撮影した画像は、線が太ることもなく、妙な縁取りに悩まされることもありません。さらにSD1では、画素数がアップしたことによって、解像力自体がさらにアップ。結果として、より自然な解像感につながり、ひいては優れた立体感につながっていると感じられます。右の写真は、上の作例・左下部分を100%でクロップしたものです。早朝の暗がりの中、三脚を立てて靄のかかった平原を撮影していたのですが、ススキを事細かに捉えています。上の作例写真をクリックすると、原寸でご覧いただけます。解像している部分、解像が消失していくその様をご覧ください。この「自然な解像感」こそが、SD1の画をリアルに見せる一つのポイントだと考えられます。

もう一つ解像に関する作例を。100m程度離れたところから70-200mmズームで竹林を撮影。写真をクリックすると原寸でご覧いただけます。中判デジタル並に写る印象です。※この被写体ではデータ量が莫大となりますので、このカットのみ少しJPGの圧縮率を高めています。それでも実力のほどは十二分に推し量ることができます。

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画質は「選択」。他では得難い画を手に入れられる1台。

2ヶ月近くロケ撮影を繰り返し、毎回現場で手応えが感じられないのです。三脚からカメラを取り外し能動的に切り取るには動作も決して俊敏ではなく、今時のデジタルカメラのように、まるで無限のようなバッファもありません(SD1のRAWデータ量は桁外れなこともありますが)。また、ややもするとPCに取り込んで見る画よりもカメラの背面液晶の画のほうが綺麗なのでは!?といった、昨今の一部のデジタルカメラのような"こなれた"液晶表示でもありません。従来機に比べれば高感度特性も向上しましたが、それでもやはり最低感度で撮影するのが"しきたり"のようなカメラでしょう。要するに4×5のような大判カメラとまでは言いませんが、その手のカメラで撮影している気分なのです。しかし、ここで言う「手応え」とはデジタル時代から叶えられた類いのものです。撮ってその場で液晶で確認できる。確認できるなら液晶表示もより綺麗に鮮明に・・・と。そんな意味で、SD1はちょっと他のカメラと比べて現場で「手応え」を感じられません。撮影の本質から考えれば、本当の手応えとは機材がどうであれ感じるものだと思われますが。

しかし、これほどPCにデータを取り込み、現像処理が楽しみなカメラはありません。毎回毎回、予想の斜め上を行く驚きの画を叩き出すのです。そしてもっと、もっと撮りたくなる。本気にさせられるカメラなのです。色のリアリティ、そして立体物が立体物として写り込む、根源的な能力の高さ。これこそがSD1であり、このカメラを選択する理由は、要するに135フイルムからブローニー、大判シートフィルムと大きなフォーマットを選択する理由と同じようなものです。いや、リターンの大きさ、そして、画を見たときの感動は大判フイルム以上かもしれません。ただ写ればよいのならいくらでも選択肢はあります。しかし、SD1のような画は、SD1でしか得られません。画質は「選択」であり、「SD1の画質」を選択するならば、SD1しか選択肢は無いということになります。手に入れれば、このカメラを"使いこなし"、PCの画面の前で、そしてプリントの前で静かな感動に包まれる貴方が居ることでしょう。そしてこのカメラを使う主体は貴方です。このカメラを確固たる目的意識を持って使いこなせた時 、それはかなりの次元の作品が生まれる瞬間なのです。

※ SD1の画質をお確かめください。

 

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他社メーカーのフラッグシップで構成するシステムと比較して、断然リーズナブルなこともお忘れ無く。そして、他では得難いこの画を手に入れたいのであれば、コストパフォーマンスは貴方が決めることになります。

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立体感・ボケ味の美しさが特長のズームレンズをセットにしたモデル。イチオシの標準ズームですので、最初からセットになった本モデルがお得です。

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解像力も高いのですが、何よりもコントラストが高く、相反する要素ですが階調も豊富で、このあたりのバランスに優れるのでしょう。ロケでもっとも装着率の高かったレンズ。画に艶があり、非常におすすめの1本です。

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ズーム全域で開放F2.8の明るさでありながら、手ぶれ補正機構も搭載。ぼけ味も佳く、手堅い写りの1本。このレンズのおかげで標準域での撮影は手持ちでもずいぶん画が止まりました。

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リーズナブルな1本ですが、写りは超絶。ともかく最初に手にしてみてください。105mmも素晴らしいレンズですが、大半のマクロに対するニーズこの1本で満たされるのではないか思われます。

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とにかくシャープで、ぼけ味も素晴らしいレンズ。APS-Cゆえにワーキングディスタンスの必要な中望遠マクロ的な使い方や、引き気味のポートレートに向きます。

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30mm/50mmもおすすめですが、この85mmがイチオシです。ぼけ味の佳さもさることながら、開放から十二分にシャープ。フルサイズに比べて少し引き気味な使い方となりますが、ポートレートに存分の威力を発揮してくれるでしょう。

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屋外の撮影なら、SD1のような高画素機でもガンガンに「止まります」。ぼけ味も佳く、開放から非常にシャープな一本。またズーム全域でその特性は変わりません。望遠側レンズ必携の1本。この手のレンズにしては寄れるのもうれしいところ。

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サンニッパのズーム。これだけで価値のある1本。大きく重く、そして高価ですが、マウントして写してみれば納得の1本でしょう。とにかくよく写る。それも寒気がするほどに。風景撮影などで活躍してくれることでしょう。

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