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RICOH GR III / GR IIIx 特集「2840」

フィルム時代から長い時間使い込んできたGRを手にすると、無意識に28mmのフレームで視覚が整えられる気さえします。視覚から入った映像が神経を伝って右手のシャッターボタンに載せた指先まで直結するような感覚、そんなカメラはGR以外にはありません。GR IIIxを手にしたことで、GRというカメラが28mmという画角で撮る写真に最適化された操作体系であることに改めて気づかされました。他のカメラと異なりEVFがなくても不満を感じないこと、片手で持てる大きさ、重さ、グリップ形状等々…実にしっくりくるのです。

その昔、28mmレンズといえば超広角レンズの入り口でもありましたが、標準ズームのワイド端も24mmが多くなった昨今、レンズの特徴が出ない画角であるとも言えるかもしれません。癖がないということは、誇張されることなく眼前の光景をありのまま切り抜くような感覚といえばいいでしょうか。昨今ではiPhoneをはじめとしたスマートフォンでも馴染みの画角ではありますが、ただ撮るには広すぎたり、思ったほどボケなかったり、撮るときに一歩踏み込むことを求められたりと腕を試されるのも確か。「28mmは苦手…」とGR IIIxを先に手にされた方も、使い込んで手に馴染んできたらぜひGR IIIにも手を出してみてください。「最適化されている」という意味がよくわかってもらえるのではないかと思います。


RICOH GR III, Photo by Naz

旅で活きる、スナップで活きる

GR IIIのフルサイズ換算28mm相当という画角は、旅に持ち出すカメラとしては丁度よく、記録的な写真から作品撮りまでこれ1台で行っても不足を感じない万能な画角だと思います。35mmや50mmのようにこれより狭い画角だと、後ろに下がることもできず写し込めないなんてことが出てきたりしますが、これより広くないと写し込めない被写体はそうありません。旅先の風景や街角の光景をありのままにパチパチとリズムよく写していくのがとても楽しいカメラ。そして気張らず肩の力を抜いて撮れるのもいいところ。ただ、これはGR IIIでもGR IIIxでもいえることですが、優れた道具ではあるものの、GRというカメラはなんとなく撮っても、カメラが気を回していい感じに写してくれたりはしません。撮り手が写したいイメージを明確にして撮影することを求められますが、だからこそ余計なものが介在せず意のままの結果へ導けるのです。また個人的には撮影旅行ではない旅でも鞄や上着のポケットに忍ばせて持ち出せるカメラがGRであり、時には撮影旅行のサブカメラとして、メインカメラに標準〜中望遠レンズを躊躇することなくマウントさせてくれる有難い存在でもあります。そりゃそうですよね、ポケットにはどんなときでも頼りになるGRがお守りとして入っているんですから。

RICOH GR III, Photo by Naz

RICOH GR III, Photo by Naz

RICOH GR III, Photo by Naz

RICOH GR III, Photo by Naz

RICOH GR III, Photo by Naz

RICOH GR III, Photo by Naz


RICOH GR III, Photo by K

縦位置が活きる、モノクロが活きる

28mmレンズは実は縦位置が使いやすい画角でもあります。これより長いレンズだと縦方向に思ったほど高さを稼げないですし、これより短いレンズだと上方向に強めのパースがついてしまいがち。かといって水平垂直を出そうとすれば画面の下半分に広大な地面や床が写り込んでしまいます。それが28mmだとそこそこの空間を写し込めながらも過度なパースもつかず、前後方向の遠近感はしっかりと演出してくれます。接写を除けば大きく溶けるようにボケを与えることはできませんが、絞りを開けAPS-Cの大判センサーを活かしてピントを置いた前後にボケを与えてみると、平面的ではなく立体的な空間として画面を構成できるようになります。

またモノクロ撮影でもGR IIIは際立ちます。元々GR IIIに採用されたレンズは、解像力のあるシャープなレンズではありますが、トーンとコントラストのバランスがいいのでしょう、GR IIIはいい塩梅のモノクロが撮れます。GR IIIxもGR IIIに描写傾向は似ていますが、よりシャープでコントラストも高く、結果としてより柔らかさを感じるGR IIIの方がモノクロに向いているような気がします。敢えて色を取り除くことで見えてくる光と影の世界。ノスタルジックなだけではない、写真ならではの表現ですから、積極的に活かしていきたいですよね。

RICOH GR III, Photo by K

RICOH GR III, Photo by K

RICOH GR III, Photo by K

RICOH GR III, Photo by K

RICOH GR III, Photo by K

RICOH GR III, Photo by K


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2840 - RICOH GR III / GR IIIx 特集

2840
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( 2021.12.21 )

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発売から2年半を経てもなお古さを感じさせない贅肉のないボディ。一度手にしてしまうと、離れられなくなる魅力のあるカメラです。

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GRを軽快に使いたい方は、ネックストラップよりハンドストラップをおすすめします。ストラップをつけないなんて使い方もありますが、手を滑らせたときに何かあると助かることも多いです。

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GR21を彷彿とさせる超広角を実現。そんじょそこらのワイコンとは時限の異なる写りです。

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ワイドコンバーターを使う際に必要となるリングです。一緒にご購入ください。

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GR III / GR IIIxの2台持ちをされている方は、どちらかのリングのカラーを変更しておくと、迷わず手にできます。

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こういったアクセサリーが用意されているのは嬉しいですよね。ドレスアップして個性を出しましょう。

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バッテリーはよく保つ印象ですが、スペアのバッテリーは保険みたいなもの。GR IIIxとも共用できますから、多めに持っておくのが安心です。

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専用充電器。USBケーブルでモバイルバッテリー等からの充電にも対応します。

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