Tokina AT-X 840 D 80-400mm F4.5-5.6

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率  
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

テレ端が400mm F5.6という中口径にもかかわらず、コンパクトにまとめられている1本です。本レンズは2世代目となりますが、デジタル時代にあわせて、フレアやゴーストへの対策が講じられています。カバンに収められる超望遠レンズとあって、スナップから風景撮影までジャンルを問わず気軽に持ち出せるのはありがたいですね。家で黙って眠らせておくなんてもったいないですから。気になる描写傾向は開放から十分なシャープさを誇り、ボケ味に若干雑味を感じる部分はあるものの、価格からすれば大変パフォーマンスの高いレンズであることは確か。そしてなにより、このコンパクトさで400mm付近の焦点距離を実現している部分に大きな価値があると言えましょう。まずは直に手に取ってみて、実感してみてください。

( Photography : A.Inden / Text : KIMURAX )

まずは焦点距離400mmでぐっと引きよせてみました。絞り込んで、しなる竿先、そこからぴんと延びたテグスまでをしっかりキャッチ。なかなかやってくれます。晴れてさえいれば、手ブレを心配することもなさそうです。

APS-Cフォーマット一眼レフに装着すれば、テレ端で600mmの画角（35mm判換算）に相当します。おのずとピント合わせもシビアになることがお分かりいただけるでしょう。お父さんの脚周りにフリンジが確認できますが、最終的なサイズ如何で、気になったり気にならなかったりするもの。まずは参考までに。

何かに集中している人の姿はカッコいいもの。こちらの気配を隠しながら焦点距離170mmでワンカットいただきました。開放側でも十分なシャープさがあり、ボケ味も背景の選択次第で雰囲気はガラリと変わることでしょう

APS-Cフォーマットでワイド端は120mm（35mm判換算）に相当。人物がシルエットになるよう露出を調整し、絞ってピーカンの背景とのコントラストで描き出しました。上々です。