PYサマリーとは？

何事にも専用の機材でなければ得られない世界があります。ガチャガチャとレンズ交換をする幸せ、大きなボケを味わい美しい画を得られる喜び。色を自在に操り、映画のような仕上がりの映像を生み出したときの満足感......。この時代にユーザーが求めるカメラとは何か？各メーカーがしのぎを削り新たな製品を世に送り出しています。ミラーレスカメラの台頭で小型軽量化が進むスチルカメラは、コンパクト化が進む一方でプロフェッショナルユースの一眼レフにも新製品が発表されており、自身の撮りたい被写体や撮影スタイルによって機材を選択する幅は非常に広いと言えます。しかし、現在のカメラに関しては、本来の「撮る」という目的から「楽しむ」という文化的な方向にシフトしつつあり、本当に写真の好きな人がカメラを買うというジャンルになっているということも否定できない事実です。

また、インターネットを介して手軽に映像を楽しめる環境が整っていることで、記録をスチルではなくムービーで行う需要が増えており、映像制作者が増加傾向にあります。一眼レフやミラーレス機でも動画撮影が可能なものが多くなったため、スチルとムービーの双方を往来するユーザーも少なくないでしょう。いずれにせよ、自身が記録する、もしくは表現する世界を機材が支えてくれ、広げてくれることは間違いありません。

フォトヨドバシ編集部では、さまざまな写真、映像機材に支えられ日々の業務を行っています。各メーカーが写真、映像の可能性を信じて2020年を占う新たな製品をリリースしているのなら、それを撮り手の私たちがどう受け止め、遊びつくしていくかを考え、提案したいと考えました。新製品のラインナップを軸に各メーカーの動向をこの『PY SUMMARY 2020』にまとめています。注目の新製品から、意外と知らないスタンダードな製品、また、かゆいところに手が届く便利でちょっと風変わりな製品まで、一同にご覧いただけます。

また、フォトヨドバシ編集部ではさまざまな機材を一同に見渡すという意味で、レンズレビュームックを制作してきました。これまで、ニコンFマウント、キヤノンEF・EF-Sマウント、ソニーEマウント、富士フイルムX&Gマウントのレビューブック4冊をリリースしています。いずれも書籍、電子書籍を揃えておりますので、まだご覧になっていない方はぜひこの機会にお手に取ってご覧になってください。