PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

Xiaomi 12T Pro

  • 200MP
  • 8K / 24fps
  • 直感UI
  • マニュアル設定

つい数ヶ月前、「Xiaomi 11T Pro」のシューティングレポートで、「(108メガピクセルには)驚きを通り越して、呆れるしかありません」と書きました。ところが、です。この「Xiaomi 12T Pro」はなんとそのおよそ倍、200メガピクセルです。携帯電話のカメラが2億画素。もう一度言います。携帯電話のカメラが2億画素です。いやいや、「携帯電話の」の部分はもはや要りませんね。さて、今はこれをどう表現したらいいのか、途方に暮れています。「呆れを通り越して・・・」もはやそれに続く言葉が見つかりません。ではさっそく見てみましょう。それにしても2億って・・・。

アウトカメラ 超広角 800万画素 / F2.2
広角(メイン) 2億画素 / F1.69
Qualcomm Snapdragon 8+ Gen 1
マクロ 200万画素 / F2.4
インカメラ 2000万画素 / F2.24
ディスプレイ 6.7 インチ CrystalRes 有機EL(AMOLED)

Photo Gallery

広角カメラ

Xiaomi 12T Pro, Photo by NB

まずは肩慣らしということで通常の(という言い方がすでにおかしいのですが)50MPモードでの撮影。前モデルの11T Proでは「9-in-1」つまり9つのピクセルを1ピクセルにまとめて1200万画素での撮影が可能でしたが、12T Proは4つのピクセルを1ピクセルとする「4-in-1」(5000万画素)と、さらに16ピクセルを1ピクセルとする「16-in-1」(1250万画素)での撮影が可能です。さてこちらのカット。ちょうど見切れたところに太陽があり、空に派手なトーンジャンプが発生してもおかしくない状況ですが、まったく自然な青空のグラデーションです。4-in-1が効いているのでしょうか。

Xiaomi 12T Pro, Photo by NB

さて、200MPモードでの描写です。解像力のみならず、ハイライト、明暗差、歪曲、周辺・・・とかなり意地悪な要素が満載の被写体ですが、さらっと流されてしまった感じ。濁りなく、ヌケ抜群。いやー、いい写りじゃありませんか。

Xiaomi 12T Pro, Photo by NB

こちらも200MPです。さらに色の要素を加えてみました。落ちた花びらのピンク色、地面に生えた苔の緑色。わざとらしくなく、かといって控えめでもなく、光量がじゅうぶんなところも、そうでないところも、とても自然な発色が見てとれます。

Xiaomi 12T Pro, Photo by NB

こちらも200MP。ハイライトはぎりぎりの土俵際で力強く持ち堪え、シャドーはストンと落ちて欲しいところと、粘って欲しいところが撮影者の意図通りに表現されています。このカメラ、かなり優秀です。

Xiaomi 12T Pro, Photo by NB

こちらはポートレートモード。1250万画素です。ポートレートでは質感とボケが大事ですが、いずれもとてもいい描写を見せてくれています。背景のボケ味はもちろんですが、ロボット君の肩のあたり、ピント面からだんだんと崩れていくあたりの、ふわっとした写り。これはかなり好きです。どうせなら女性を撮りたかった。

Xiaomi 12T Pro, Photo by NB

夜景モードです。おなじく1250万画素。点光源はおよそカメラというものがもっとも苦手とする被写体ですが、ご覧ください。さらに街の灯りを写す水面の感じ。悪ノリしていない完璧な露出。気持ちの良いシャープネス。申し分ありません。


超広角カメラ

Xiaomi 12T Pro, Photo by NB

超広角となれば、まずは歪曲がどんなものか気になりますよね。ほれ、この通り。

Xiaomi 12T Pro, Photo by NB

11T Proの超広角カメラもそうでしたが、いかにも「超広角でござい!」という嫌味のある画角ではなく、あくまでも写りの良さを担保した画角なのは、むしろXiaomiがこのカメラを「携帯電話のおまけ」とは考えていないことの表れでしょう。そうは言っても、じゅうぶん広いですけどね。不満を感じることはまずないでしょう。


マクロカメラ

Xiaomi 12T Pro, Photo by NB

11T Proでは500万画素のマクロカメラでしたが、12T Proでは200万画素になっています。そこは割り切りでしょう。でもこの写りで不満あります? これでじゅうぶんだと思います。


Top Feature

Xiaomi 12T Pro, Photo by NB

Apple iPhone 14 Pro, Photo by TAK

画素が多くなる恩恵はいろいろありますが、その凄さを端的に知るには、やはり遠くの小さな被写体がどれぐらいハッキリ写っているかを見るのがいちばん分かりやすいでしょう。この拡大したカット、元画像のどの部分だか分かりますか? コンテナ船の船側に書かれた文字が読めそうです(実際、「東京○○」って書いてあるように見えます)。


動画(8K 24fps)

8K / 24fpsの動画も撮ってみました。ごく短いものですがご覧ください。無数の笹の葉が画面全体で揺れ動くさまがとてもリアルです。


User Interface

もちろん、普通にカメラアプリを起動するだけですぐに写真が撮れますが(「写真」モード)、右上のメニューアイコンをタップするとこの画面。マクロカメラを使うにはここから選びます。11T Proでは「プロ」モードから選びましたが、12T Proではこの点が変更されています。

「プロ」モードを選ぶと、さらに細かな設定ができます。

「広角カメラ」または「超広角カメラ」の選択はこの「プロ」モードから行います。前述のように11T Proではマクロカメラもここから選べましたが12T Proでは変更されています。その他の細かなマニュアル設定もこの画面から。

さらに右上のメニューアイコンをタップするとこの画面。RAWデータの出力も可能。ただし、200MP撮影時にはRAW出力の設定はできません。

200MPで撮影する設定を行うには「もっと見る」モードから行います。ここにある「ウルトラHD」をONにすると、200MPの設定ができる状態になります。

画面上の「200MP」をタップして黄色くなれば、いよいいよ200MP撮影が可能になります。


Xiaomi 12T Pro, Photo by NB

前モデルよりさらに下がって、1画素あたり0.0005円(税込)。

前モデルの11T Proが108メガピクセルで驚いたのがついこの間のことだと思っていたら、今度は200メガピクセル、つまり2億画素ときた。「すげえ!」というよりも「はぁ?」というのが最初の印象。何かの悪い冗談かと。だってそうでしょう。センサーの物理的大きさを考えたら、そこに2億個の画素があるなんて、完全に想像の域を超えています。というか、2億という数字がもうよく分からない。2億個って、何個? そんな感じ。さらに、2億個の画素があったとして、それがまともに写るのか? 「2億個あることが大事」になってるんじゃないの? って、誰もが思うでしょう。ところが、です。極めてまともに、いや、まともを通り越して、素晴らしい写りを見せてくれたわけです。むしろ108メガピクセルの11T Proより写りはいいと思います。驚いた。今回は作例を載せませんでしたが、インカメラも2000万画素を奢っています。完全に昨今の使われ方を考慮した設計ですね。

あと感心したのは、「2億画素」ってもう異常事態ですから、その異常事態に対処するための仕組みがちゃんと考えられていること。200MPモードの設定が少々面倒な手順を必要とするのもその一つ。簡単に200MPに設定できて、それを忘れて撮り続けていたら、遅かれ早かれ事故が起こります。200MPでRAW出力ができないのもそう。これはXiaomiなりのフェイルセーフだと、勝手に解釈しています。また、画素が多くなる恩恵は確かに多いですが、デメリットもあります。それを4-in-1や16-in-1という仕組みで回避する方法がちゃんと用意してあるのも、Xiaomiのインテリジェンスを感じる部分。これだけの高性能カメラとは言え、所詮は携帯電話。これを使うのはプロカメラマンではなく、「フツーの人」であることをちゃんと分かっている、そんなことを強く感じました。

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これだけ高性能なカメラがついてこのお値段。相変わらずコストパフォーマンス抜群です。

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お色は2色。こちらはクールな印象のブラック。

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