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1億画素の中判ミラーレスカメラを開発発表GFXシリーズのさらなる拡充に期待!

フルサイズのミラーレスカメラばかりがクローズアップされているように見える今回のフォトキナですが、そんなことはありません。富士フイルムのプレスカンファレンスでは、新製品を数多く発表。しかもその中心となっていたのは、フルサイズを超える大型センサー(43.8x32.9mm)を搭載する中判ミラーレスデジタルカメラ「GFXシリーズ」の強化でした。もっとも注目されるのは、新開発の1億2百万画素の「FUJIFILM Gフォーマット」センサーを搭載した、フラッグシップモデルのコンセプト「GFX 100Megapixels Concept」の開発発表でした。

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「The world does not fit into the 35mm format(世界は35mmフォーマットに収まりきれない)」と富士フイルム光学・電子映像事業部長の飯田年久氏は、ユージン・スミスの言葉「The world just does not fit conveniently into the format of a 35mm camera」を借りて、いわゆるフルサイズですら完全ではないのだと示唆しました。

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富士フイルムの中判ミラーレスデジタルカメラ「GFXシリーズ」が採用するGマウントは、35mmフルサイズセンサーの約 1.7倍となる43.8x32.9mmの大型センサーを搭載しています。フルサイズを超えるGマウントを「スーパーフルフレーム」と称して、その優位性を強調しました。

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はじめに新製品として紹介されたのは、レンジファインダースタイルの「FUJIFILM GFX 50R」です。「FUJIFILM GFX 50R」は、FUJIFILM G フォーマットセンサー(5140万画素)、高速画像処理エンジン「X-Processor Pro」を搭載。重量775gと小型軽量ボディでシンプルな操作性が特長。中判カメラながら、スナップやドキュメンタリー、ポートレートなどを軽快にこなせます。その場でレンズを外して見せるなど、コンパクトなボディに加えて、Gマウントの径の大きさとセンサーの大きさを強調。

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そしてもう一つ、大きな発表があるとして登場したのが、現在開発中のGFXシリーズのフラッグシップとなるコンセプトモデル「GFX 100Megapixels Concept」だったのです。「GFX 100Megapixels Concept」は、世界最高を誇る1億2百万画素の「FUJIFILM Gフォーマット」センサーを搭載。また高速画像処理エンジン「X-Processor 4」、超高解像を可能にする「フジノンGFレンズ」の組み合わせにより、緻密な描写と高い写真画質を生み出すとしています。

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センサー全面に位相差画素が配置され、画面のどの部分でも高速・高精度なAFを実現するほか、ボディ内手ブレ補正機構の搭載や4K動画撮影に対応するなど、中判ミラーレスデジタルカメラ初の新機能がてんこ盛り状態なことをアピール。こちらの「GFX 100Megapixels Concept」は、2019年に10000米ドルで登場することを予告。待ち遠しいですね。

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GFX用のレンズロードマップには、「GF50mmF3.5」が2019年に登場することも発表。また、パンケーキレンズとも呼べる薄型のレンズ「GF50mmF3.5」を「FUJIFILM GFX 50R」に装着することで、中判ミラーレスカメラで最軽量のセットアップが可能に。このほか、GF100-200mmF5.6LM IOS WRを2019年に、GF45-100mmF4R LM IOS WRを2020年に登場させるべく開発していることも示されました。

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もう一つのニュースとして、富士フイルムのカメラがPhase One(フェーズワン)のRAW現像ソフト「Capture One Pro」に対応することも発表。RAW現像はもちろん、ティザー撮影にも対応し、フィルムシミュレーションが適用できます。すでに、Phaseoneのサイトからダウンロード可能で、ティザー撮影まで対応するのがCapture One ProとCapture One Pro FUJIFUILMで、GFX50S、GFX50RとX-H1、X-T1/T2/T3、X-Pro2が対応。プロの撮影現場で、富士フイルムのカメラが活躍する場面が増える予感がします。また、RAW現像だけで充分であれば、上記の2本のソフトに加え、無料ダウンロードできるCapture One Express FUJIFUILMがあり、GFXシリーズ、Xシリーズの全機種に対応。ただし現時点ではフィルムシミュレーションは使えず。後日、ファームアップで対応の予定とのことです。

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すでに日本では発表済みのX-T3をはじめ、XF200mmF2R、XF8-16mmF2.8、XF16-80mmF4、XF33mmF1Rが次々と発表されました。富士フイルムは、機動性の高いAPS-Cセンサー搭載のXシリーズをGFXシリーズとバランスよく開発していくのでしょう。

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チェキシリーズの新製品「instax SQUARE SQ20」も発表。スクエアフォーマットのチェキプリンターを内蔵するハイブリッドインスタントカメラで、カラーはベージュとマットブラックの2色をラインナップ。11月中旬の発売予定です。

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「instax SQUARE SQ6」に新色モデル2機種とコラボモデル1機種も発表しました。新色はRuby RedとAqua Blueの2色(5台並びの写真上段)。コラボモデルの方は、シンガーソングライターであり女優でもある、テイラー・スウィフトがデザインを監修。タイポグラフィによるデザイン性もなかなかクールで、彼女のファンのみならず人気が出そうですね。

( 2018.09.29 )