PHOTO YODOBASHI

タムロンブース概況ミラーレス向けレンズも増え、個性の際立つレンズ群

なんといってもレンズのボケ味の佳さと、痒いところに手が届くどころか、痒くなる前に手当てするように交換レンズを繰り出してくるタムロン。いつも感心するのは、写真の入り口に立つ人々をそっと後押しするようなレンズの存在。このあたりにスポットを当てつつ、ブースの概況をお伝えしましょう。

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お目当ては、18-400mm F/3.5-6.3 Di II VC HLD Model B028。マウントされているボディに、ひっきりなしにお客さんが。しばしコンサルティングカウンターを見つめていると、なんだか妙に和むのです。そりゃそうですよね、18-400mmなんて倍率ですから。ファインダーを覗く人たちはみなさん一様にニンマリ。もちろんワイド端・テレ端それぞれの焦点距離の単焦点レンズと比べれば、設計は困難を極めると思います。それでも描写はハイレベルですが。工業製品というものは、誰にでも便利で簡単であるのが望ましいわけです。となれば、高倍率ズームというものは、あれば本当にありがたい存在。そしてテレ端も長ければ長い方が、どちらかといえばよいですよね。おおよそ600mm相当の画角なんて、めちゃめちゃ非日常の世界。覗くだけで自分の世界が拡がるし、こんなレンズをリリースしてくるってことが実に素晴らしい!

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こちらが18-400mmです。鏡胴を手で掴むところをご想像ください。片手に少しだけ余る程度です。ぐりんとズームリングを回すと、一気に600mm(35mm判換算)の世界が。それがこんなにコンパクトなレンズで実現するのですから。これを手にすると、正直、超望遠単焦点なんてよほど明確な目的が無い限り手にしたくない(笑)

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こちらはSP 15-30mm F/2.8 Di VC USD G2 Model A041です。なかなか渾身の一作で、タムロン自身が渾身のフラッグシップとアナウンスするほどですから、持てる技術を結集したレンズなのでしょう。2倍ズームというあたりからもその良さが撮らずとも感じさせられます。後ろにフィルターをドロップできるのも、前玉が大きくなりがちな、この種のレンズとしてはありがたい設計ですね。

» TAMRON SP 15-30mm F2.8 Di VC USD G2 Model A041 for Nikon SHOOTING REPORT

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こちらは100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USD Model A035。各メーカー共に熾烈な争いとなってきた100-400mmという焦点域。スポーツから飛行機、実は風景撮影などでも重宝します。70-300mmよりも少し手を伸ばすなら、本レンズで大半の望遠ニーズは満たせるはずです。この種のレンズとしては最短が1.5mと寄れるのも特長のひとつで、望遠撮影には必要不可欠な手ぶれ補正機構も実装。

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こちらは17-35mm F/2.8-4 Di OSD Model A037という、超広角ズームの最初の一本におすすめなレンズ。最初の一本と言っても描写はかなりハイレベルです。おすすめな理由はやはりこのコンパクトさ。このあたりのラインアップの厚みがユーザにとってありがたいあたり。

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最後に最もタムロンらしい1本を。28-75mm F/2.8 Di III RXD Model A036です。フルサイズミラーレス用レンズですが、あの一眼レフ用のF2.8標準ズームのコンセプトをミラーレスカメラに持ち込んだ、ありがた〜い1本。軽くて、お値段もレンズもF2.8通しなのにもかかわらずコンパクト。そして写りには定評がある、伝統のコンセプトに立った1本です! ブースに訪れるお客さんも、どちらかといえば物珍しさでハンズオンするというよりは、もはや品定め。カートボタンを押す一歩手前といった雰囲気。撮り手の近しいところに居る、それがタムロンというメーカーなんだと思います。

( 2018.09.28 )