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パナソニックブース概況ゲームチェンジャーになり得るか?フルサイズミラーレスに世界が注目

これまでミラーレスカメラ黎明期から、マイクロフォーサーズにて積極的にシステムを展開してきたパナソニック。なにはともあれ、フルサイズセンサーを搭載した「S1」「S1R」の発表に度肝を抜かれました。なにせ、今日の「ミラーレスカメラの原型」を「マイクロフォーサーズ」で作り上げてきたといって過言ではないですから。もちろん、マイクロフォーサーズシステムをやめるなんてことではありません。このシステム以上のニーズに応え、あらたな領域に踏み込んでいこうということなのでしょう。早速、その「S1」「S1R」を見に行ってみましょう。
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想像はしていましたが、クリアケースの中でした......。正式に取材をお願いして間近に拝見することもできるのでしょうけれど、そこは押し合いへし合いの場所取り合戦に参戦。あれ、他メーカーの皆さんもちらほら見かけます。そりゃそうですよね、みんな気になる!

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円柱状のクリアケースの中に鎮座する2台。とりあえず背面を。かなりしっかりしたファインダーが搭載されているのが想像される姿。

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お次は軍艦部。なかなか高級感溢れる質感。軍艦部の液晶から一段高くなって、そこからグリップが始まるのですが、ボタンが3つ並び、その向こうにシャッターボタン。このあたりの操作性は握って確かめてみたかった!

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やっと正面前に。前回のフォトキナあたりからでしょうか。ブースで直接映像記録をするメディアが多くなり、1カメ・音声/1レポーターという2名体制で陳列の前で「壁」に。これが結構困ってしまいます。それとクリアケースの中に入っている上、この展示なにやら光を投影してピカピカ光ったり暗転したり、いろんな模様がカメラに投影されたりで、シャッターチャンスが......。パナソニックさん、話題の製品でハンズオンできないのはクリアケース内でも構いません。しかしケースはまず四角にしていただきたい! 光源コロコロ変わるのも、お控えくだされ。すいません、取り乱しました。S1Rの正面の図です。

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今回発表になったFast prime 50mm/F1.4をマウントしていました。なかなか立派なサイズ。

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こちらはStandard zoom 24-105mmをマウント。

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今回もう一本発表された、Telephoto zoom 70-200mm(右奥)、左奥がFast prime 50mm/F1.4、そして手前がStandard zoom 24-105mmとなります。なんとなくサイズが比べられるでしょうか。

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横から見た図。デザイン的にはいわゆる"ツライチ"的な雰囲気ではあるものの、各リングで微妙に凹凸があります。これは手探りで触っても各リングの位置が明確に分かって好ましい。

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なぜこの形に行き着いたのか、そのデザイン(設計含む)を説明するブース構成となっていました。

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デザインスケッチのような解説図。

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これはグリップを3Dプリンタで出力してケーススタディで使用したものと思われます。グリップは特に五感に訴える箇所で、パテ盛りでしょうか? 形状を決めていくプロセスを見るのも面白いですね。

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レンズの形状は、どうやら筆がインスピレーションのようです。なるほど。

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さて「S1」「S1R」の話はこのあたりにして、会場全体の雰囲気をお届けしましょう。おもに、今回発表となった「S1」「S1R」を展示していた「LUMIX S」のセクション、これまでのフォーサーズシステムである「LUMIX G」セクション、映像関連のセクション、機材についていろいろと質疑応答のできるコンサルティングセクション、ワークショップセクション、プレゼンテーションセクションで全体は構成されていました。

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パナソニックがリリースしてきたマイクロフォーサーズカメラの歴史がうかがえる展示。初号機の登場からもう10年も経つのですね。10年前と言えば、センサーからスルー画を取り、EVFで覗き、そんなミラーレスカメラの特長を支えること自体がまだ技術的にいろいろと大変だった頃です。

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そうこうしているうちに、時代は4Kから8Kへ。ミラーレスカメラへ積極的に映像の機能を実装してきたメーカーがパナソニックでもあります。それもそうですよね、そもそもスチル用カメラを作っているメーカーではないですから。

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パナソニックのブースにDJIのロゴが(右側の壁面)。なんだろうと見に行ってみると、Ronin-SとLUMIX GH5Sのコンビネーション・デモでした。システム自体がコンパクトなマイクロフォーサーズ機。映像制作の世界でも、なかなかディープな沼が拡がっています。プロフェッショナルなシーンにおいてもかなり重用されているシステムなんですよね。

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コンサルティングエリアにて。こんな小さな子が、ニコニコしながら撮って、見て、笑って。その手にあるカメラがたたき出す画はなかなかなものだったりします。つい20年前なら、ちょっと考えられないこと。ミラーレスカメラは、写真をぐっと身近にしてくれました。

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正直なところ、マイクロフォーサーズのシステムでほとんどのニーズは満たせ、さらに画質面においても不満なんてありません。今回ブースを訪れて、スチル/映像ともにシステム面の充実を実感。たとえばライカブランドのレンズだけでも結構な本数がリリースされていたり。そもそもシステム的にコンパクトにまとめられるので、大変魅力的です。しかし、その上、フルサイズのシステムをこれから構築するというのです。馬力要ります! しかし彼らに見えている世界があり、マイクロフォーサーズ機に対するニーズとは違うものにも応えていこうということなのでしょう。我々は楽しみに待つと。実機テストが楽しみです!

( 2018.09.27 )