Hasselblad ブース概況X1DやHシリーズに加え 75周年に合わせた「4116」のコンセプトも

X1Dの登場によって終始活気を帯びていたハッセルブラッドのブース。ご存知の通りフイルムカメラの時代から中判フォーマットを牽引してきたメーカーであり、その歴史はもう75年になります。これを記念した「4116」というコンセプトを掲げていますが、この数字の意味するところは何でしょう。ヨイイロ・・・なんていうはずもなく、1941年から2016年という年号を表したものでした。何はともあれ展示ブースの概況をお届けいたします。


X1Dについては先行する記事で紹介していますが、これまでになくコンパクトなミラーレス中判デジタルカメラのシステムが登場したというわけです。注目度は当然高く、展示から終始人だかりが消えることはありませんでした。フォトヨドバシでもシューティングレポートをお届けできる日が来るのでしょうか・・・PY編集部のスタッフで取り合いになりそうです。あるいは誰か、買うのかな?


従来からの主力製品といえる中判デジタル Hシリーズ も勿論あります。手にできるのならばこの上ないシステムであることは疑いないわけで、Xシリーズがミラーレスとしてどこまで迫れるか、期待していまいますね。あるいはXシリーズで中判デジタルの世界に入って、Hシリーズにステップアップしたくなる。そんな流れもありそうです。


モトローラのMoto Zに装着して光学10倍ズームのカメラにできるユニット。日本での発売はないかもしれませんが、ハッセルブラッドがこういうものを出すなら試してみたいですよね。手ブレしやすいスマートフォンをしっかりホールドして操作できるだけでも面白いですし、切り抜きではない光学ズームが得られるのは魅力です。


面白いコンセプトモデルがありました。往年のVシステムを思わせるこのモデルは V1D 4116 コンセプトと呼ばれるもので、スクエアなボディの各面にモジュールを装着して、使う人がカスタマイズできるということです。例えばこの展示ではボディの左面にグリップをつけているわけですが、これを右側につけてもいいし、操作ダイヤルなど別のものをつけてもいい。Vシステムも好みのファインダーに付け替えられる仕組みになっていましたが、さらに現代的なコンセプトですね。これが現実の製品になるかどうかは、これからということになるでしょう。


ハッセルブラッドの75年の歴史を感じさせるフイルムカメラの展示もありました。こちらはVシステムの500C、パノラマカメラのXPan。他にも1000FやSWCなど、写真好き・カメラ趣味人たちを唸らせてきたカメラが並びます。こうして改めて見てみると、最高のカメラを目指してきたというハッセルブラッドの積み重ねてきたものはやはり伊達ではありませんね。そのヘリテージを受け継ぐものが、Hシステムであり、新しいXシステムということなのでしょう。

( 2016.09.24 )