SONY ブース概況新製品から業務用機器まで、技術を含めて幅広く紹介

意欲作を投入し活況を見せるαシリーズを筆頭に、ハイエンドコンパクトのRX100シリーズやアクションカムなど、スチルからムービーも含めて多様な製品に触れることができるソニーブース。また高精細化が進む映像の世界においても、ソニーがフォローしている業務用映像機器は多岐に渡り、それらを一望できる展示スペースもあります。様々な分野で培ってきた総合的な技術力と、挑戦的な製品を送り出し続けるソニー製品の"現在と未来"を直に感じることができる空間です。


大人気のαシリーズですが、とりわけ開幕の前日に行われたプレスカンファレンスで発表となったAマウント機のフラッグシップモデル「α99 II」のコーナーは、開場早々に大賑わいでした。有効画素数約4240万画素を誇るローパスフィルターレスのセンサーを搭載し、AF/AEでの追従で約12コマ/秒の連写までできてしまうという実機にひと足早く触れられるのですからね。従来機のα99からのコンパクト化を図りながらも、5軸手ぶれ補正機構、ハイブリッド位相差検出AF機能などといった先進の機能を搭載してきました。


画像処理エンジンはBIONZ X。そこへとつながるフロントエンドLSIを新規開発したことも高画素での高速連写に貢献しているとのこと。最高シャッター速度は1/8000秒。最高シンクロ速度は1/250秒。連写時のシャッター音も小さめでなかなかいいフィーリングです。液晶モニターはハイポジションやローポジションなど自由なポジションで撮影が可能な3軸チルト式。EVFは約235万ドット相当の高精細な有機ELファインダーとなっており視認性もバッチリ。

こちらのカットは、「α99 II」の4Dフォーカスの体験コーナーです。PY編集部員が持参したカメラのシャッタースピード1/2000秒でも止まらない空手の動きを、ビシッと捉え続けていたのには圧巻。では「4Dフォーカス」についてざっと簡単に説明をしましょう。一般的なAFシステムは「フレームのエリア」と「前後(奥行)方向の速さ」で被写体の動きを"3次元"的に捉えています。これに加え、さらなる動きの予測精度を高めた「時間軸」を取り入れた"4次元(4D)"で被写体を捉えるという仕組みが「4Dフォーカス」です。


フルサイズ一眼カメラのシンボルカラーであるオレンジのシャツを身にまとったスタッフの方々が対応してくれます。


フルサイズミラーレス機入門のエントリーモデルとなる「α7 "無印" シリーズ」。プロフェッショナルやハイアマチュア向けに解像度の高さを追求した「α7Rシリーズ」。ハイアマチュアやビデオグラファーなどに向け動画機能を充実させた「α7Sシリーズ」。といったいわゆる"α7シリーズ"の展示コーナーの一角です。その中でもゆったりとスペースが確保されていたのがEマウント機のフラッグシップモデル「α7R II」。


「α7R II」の実写レビューはこちらの方にありますので、詳細をご覧いただければと思います。上のカットのコーナーは、拡張時のISO感度が409600まで対応する本機の、超高感度の強さをアピールするデモンストレーションです。


ハイエンドコンパクトのRX100シリーズも相変わらずの注目度。最新モデルが4代目となるRX100 M4になるわけですが、今もなお初代から4代までが同時に販売されているのですよね。後継モデルではなく上位モデルとして新機種を投入している所がユニーク。「1インチサイズのセンサー」と「ZEISS Vario-Sonnarレンズ」がシリーズの共通要素でその他は少しずつ仕様が異なっています。例えば、初代RX100のボディはシリーズの中で最も軽くて薄く、RX100 M3とRX100 M4よりもズーム域が長くなっている、という特長があります。


1996年の製品から始まったZEISSとのコラボレーションが20年目を数えました。ZEISSのレンズを搭載した代表的な製品が、発売年と共に展示されています。


こちらはアクションカムコーナー。新しいデジタル4KビデオカメラレコーダーのFDR-X3000シリーズをメインに展示しています。


アクションカメラ用のフィンガーグリップ(AKA-FGP1)を装着したところ。ライブビューリモコン(RM-LVR3)もいっしょに装着でき、これは便利そうです。


サードパーティーも含めたムービー関係の周辺機器が充実していますね。やはりムービーでも「α」の人気度が伺えます。


こちらは業務用の機材です。ちなみに放送・業務用液晶モニター「LMD-B170 」とコンパクトライブスイッチャー「MCX-500」。小型軽量なボディながらスイッチャー、オーディオミキサー、レコーダー、ライブストリーミング機能を搭載しており、小規模イベントの映像送出や収録を手軽に行えるスイッチャーだそうです。


放送関係に従事しない限りはまず手にすることは無い業務用製品ですが、これらのために開発された技術やノウハウが基になり、一般の人たちが日頃手にする製品へと活かされているという側面があります。なんだかそう考えるだけでも、思わずふと触ってみたくなるものですね。

( 2016.09.24 )