パナソニック 話題の3機種を実機展示 + GH5の開発発表も!

ここフォトキナでキーとなる新モデル3機種をまとめて実機展示してきたパナソニック。さらに開発発表もあり。こちらもまとめてイッキにレポートいたします。(各モデルの名称は日本国内で発売されるものを表記してあります)

LUMIX DMC-LX9

成熟してきた、というか、完全に市場として成立してしまった高級コンデジ市場ですが、そこへパナソニックが出したラストアンサーがLUMIX LX9。そう言い切ってしまってもいいでしょう。ターゲットがソニーのRX100M4なのは火を見るより明らか。ガチンコ勝負を挑んできました。このタイミングで出してきただけあって、完成度はかなり高いです。


手にしてまず感じたのは「かっちり作ってあるなあ」ということ。操作感、クリック感が気持ちいい。細かなところまで神経を行き届かせているのがよく分かります。スペックに目を移すと、新開発のセンサーは2000万画素の1.0型MOSセンサー。ノイズが大幅に低減されているとのこと。動画は4K(3840×2160)/30pまでの撮影ができ、AFの合焦スピードや精度、連写性能もアップしている。AFS時で秒間10コマ、AFC時で6コマの連写が可能で、4K PHOTOにも対応。そしてレンズは、こちらも新開発のLEICA DC VARIO-SUMMILUX。35mm換算で24-72mm相当 F1.4-2.8の光学3倍ズーム。ワイド端でF1.4ですよ!SUMMILUXの名前は伊達ではありません。そこへ5軸のハイブリッド手ぶれ補正機構を搭載し、そしてなんと、マクロで3cmまで寄れちゃうという無敵ぶり。これが10万円を大きく切る価格で出てくるらしい(海外では700米ドルという話も)のですから、これはかなり楽しみですね。国内発売は11月17日予定。


LUMIX DMC-FZH1

こちらもLX9と同じ1.0型の2000万画素MOSセンサーを搭載しての登場です。レンズは35mm換算で24-480mm/F2.8-4.5の光学20倍ズーム。ズーム構造はインナーズームで、FZ1000と比べてより滑らかで安定したズーミングが可能。動画は4K(4096×2160)/24pや、4K(3840×2160)/30pまでの撮影が可能になっています。


実際に手にしてみてまず感じたのはAFの速さ。テレ端でも同カテゴリーのカメラの中ではダントツに速いんじゃないでしょうか。EVFの応答速度も実に優秀。操作感も必要十分のクオリティ。そしてインナーズーム構造が効いているのか、ズーム速度がちょうど良い。ボタンによるズームって、遅いなあと思っていると急にスピードアップしたりして、まぁだからこそテレとワイドの切り替えが素早くできるわけですけど、なかなか自分の思う画角で止めるのが難しいもの。でもこれはその点が気持ちよく決まる。上手にチューニングしてありますね。地味だけど大事なこと。このカメラの最大の価値は、やはりフルサイズではありえない焦点域をコンパクトに持ち歩けるということでしょう。山歩きや野鳥撮影などには最適ですし、一家に一台的なオールマイティーさが身上。大型センサーのカメラに単焦点レンズでシステムを組んでいる人にも、使えるサブとしておすすめです。こちらも国内発売は11月17日予定。


LUMIX DMC-G8

マイクロフォーサーズマウントのミラーレス機。こちらフォトキナではかなり注目度が高いです。4/3型、有効1600万画素のLive MOSセンサーを搭載。手ぶれ補正機能が強化されており、高精度ジャイロセンサーと制御アルゴリズムによる補正効果は5段。ボディ側のジャイロセンサーの情報を用いてボディ/レンズ両方で手ブレ補正を制御することで、中望遠〜望遠域までこの補正効果が発揮される。動画はMP4で4K(3840×2160)/30p/約100Mbpsまでの撮影が可能。1080/60p撮影もサポートする。有機ELのEVFは約236万画素。


手にして感じたのは、「あ、軽い。ちょうど良いなこれ 」。サイズ感もそうですが、一日中持ち歩くにはこれくらいが良いよな〜と思わせてくれる重さ。それが第一印象。AFは速いです。ミラーレスにしては低コントラストでもちゃんと拾ってくれそうな画質。そして、もうここには書ききれませんが、機能てんこ盛りで、「全部入り」感が強いです。パナソニック流の「あれもありまっせ、これもありまっせ」精神を感じます。サブとしてはもちろん、十分メインもこなせる、いつも持ち歩ける高性能機です。国内発売は10月21日予定。ボディ単体の他、標準ズーム「LUMIX G VARIO 12-60mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S.」を同梱するレンズキットも用意されるとのこと。


LUMIX GH5

そして最後は、フォトキナ開幕前日に現地で開発発表があったGH5です。モックアップが用意されていましたがケース内展示のみ、手に取ることはできませんでした。概要はごく一部が発表されただけであるものの、ここでおさらいしておくと、4K 60p/50pと4K 30pの4:2:2 10-bit記録に対応しており、4Kフォトの800万画素を超える6Kフォトの1800万画素をカバーしているとのこと。搭載センサーを含め、詳細は今後明らかになって行くと思われますので、楽しみに待っていましょう。発売は2017年前半とのこと。

( 2016.09.23 )