発売が待ち遠しい Hasselblad X1D

2016年7月に突如発表され話題となった「X1D」。ご存知の方も多いと思います。スペックを簡単におさらいすると、43.8×32.9mmと35mmフルサイズの1.67倍もの面積を持つ5000万画素のCMOSセンサーを採用。ISO感度は100〜25600と高感度にも強く、1/2000秒〜60分で動作するレンズシャッター、コントラスト検出式のAF、デュアルSDスロットにEVFやWi-Fi・GPSを内蔵という、今時のミラーレスカメラらしさを持った中判デジタルカメラといったところでしょうか。ハッセルブラッドとしても大変な意欲作だけに、実機が展示されたフォトキナ会場でもたいへんな注目を集めていました。


「中判デジタル」というと、巨大なシステムサイズをイメージしがちですが、ご覧の通り35mmフルサイズのミラーレスカメラより少し大きいぐらい。一眼レフカメラと比べてしまえば、X1Dの方がコンパクトと言ってしまえるレベルです。この軽快さは強烈なインパクトです。


ソリッドな金属のボディはスウェーデン製となっており、似たコンセプトで登場した「FUJIFILM GFX」とはまったく異なるシステム・設計とのこと。フォーカルプレーンシャッターのGFXと異なり、こちらのシャッターはレンズシャッター式(リーフシャッター)となり、ストロボは全速で同調します。特筆すべきはそのシャッターの感触。「これだけでご飯がいける」と思えるほど素晴らしく、おそらくデジカメでも随一ではないでしょうか。高いボディ剛性もあり、「カツーッ」と凝縮感・精密感のある音・フィーリングでした。


こちらは「4116 Edition」と呼ばれるブラックボディ。スペックは通常モデルと同一です。


レンズは「XCD 45mm F3.5」と「XCD 90mm F3.2」に加え、今回のフォトキナで登場した「XCD 30mm F3.5」の3本がひとまず登場。今後5本の追加予定があるそうです。価格はボディだけでも100万円を超えてくるようですが、既存のハッセルブラッド製品のプライスを考えれば、これはバーゲンと言ってしまっても過言ではないでしょう。10月の発売が楽しみです!

( 2016.09.21 )