ソニーのα99が「II」になって帰ってきた!

α99 II。ソニーはAマウントを忘れていなかった!正直びっくりです。Aマウントの新製品が出るとしたらα99のリニューアルだろうなあという想像、というか夢想はしていましたが、それよりはむしろ、ちょっと前に噂になっていた(どうやら今回は噂で終わったようですが)中判ミラーレスの方が現実味はあるかなと。その程度でした。いずれにせよAマウントユーザーは今ごろ狂喜乱舞しているんじゃないでしょうか。もちろんこれはAマウントのフラッグシップです。今、敢えて(という言い方が適切かどうかはさておき)、これを出してきたからには、相当な出来映えなのは想像に難くありません。細かいところだけちゃちゃっとリファインして、「はい、IIね」みたいなことはソニーはしません。やるとなったら相手がぐうの音も出なくなるまでやる。そこまでやって初めて、その商品に名前を与える。それがソニーというメーカーです。ではさっそく現地リポートを。


ソニーのブースで感じたのは、このカメラに対する注目度の高さ。そりゃそうでしょう。ドイツの人も、アメリカの人も、ロシアの人も、みんな興味津々。ブースでは実際に手に取って操作することが出来ました。まず驚いたはAFの速さ。ってそんな冷静な書き方では伝わりません。爆速です。もともとAFの分野で高い技術力を誇るソニーですが、それを分かっていてさえ驚きの速さ。例えて言うなら、自分の視神経が追いつかない。そんな風に感じました。


そしてEVF。コレの出来がまた秀逸。見え方にしろ、応答速度にしろ、「まぁEVFってこういうもんでしょ。慣れの問題ですよ」なんて言ってたのがすでに昔の話になってしまいました。つい昨日まで当たり前のものとしてあった「こういうもん」の部分はもうありません。そんなの昔話です。EVFもいよいよここまで来たか!というのが素直な感想。


新開発シャッターの感触もかっちりしていて実に気持ちがいい。ボディ各部の作り込みもフラッグシップに相応しい操作感と高級感。ソリッドで確かな手応えが感じられる出来です。背面液晶も可動部が多く、多様な撮影をしっかりサポートしてくれそうです。展示では5軸手ぶれ補正機能やAFの機構をカットモデルを使ってアピールしていました。


ではスペックです。画素数は4,240万画素。これはα7R IIと同じ。α99では2,470万画素でしたから、およそ1.7倍の画素数アップということになります。連写はAF/AE追従で約12コマ/秒連写が可能。しかも静かなのは、トランスルーセントテクノロジーの面目躍如というところ。AFは72点の位相差AFセンサーと399点の像面位相差AFセンサーを併用するハイブリッド位相差方式で、これも合焦速度に大きく寄与していると思われます。また低輝度にも強く、-4EVでも合焦が可能とのこと。EVFは約236万ドットの0.5型有機ELパネル。数値だけ見るとα99と大差ないですが、前述の通り、ここは大きく進化した部分。液晶モニターは3型の約123万ドットで3軸可動式。最高シャッター速度は1/8000秒。ボディ内蔵の5軸手ぶれ補正の補正効果は4.5段分。もちろん4Kでの動画撮影が出来ます。あと、すごく大事なこととしてボディがα77 IIと同じレベルまで大幅に小型されています。そして販売価格ですが、海外では3,199米ドル(ボディのみ)で11月に発売予定とのこと。お持ちのAマウントのレンズ群、まだまだ使えますからね!

( 2016.09.21 )