Merrillジェネレーションの各モデル(SD1M/DP1M/DP2M)のリリースを終え、市場にその驚愕の画質でまさに驚きを与えたシグマ。皆さんの中でもシグマという会社が随分尖ったイメージになっているのではないでしょうか。フォトキナにあわせて、新たに3本のレンズが発表されました。同時に、撮影目的にあわせてレンズを「Contemporary」「Art」「Sports」の3種のラインに分類そして統合していく構想を発表。また新たにリリースされるレンズから、デザインを一新。よりシンプルでシックな印象、かつ高級感が。それぞれラインの意味合いは今回の新発表レンズの解説に譲るとして、シグマというメーカーは、ともかくユーザーのニーズに臨機応変かつきめ細かに対応してきたメーカー。結果として同じセグメントに何本もレンズが存在するという状態にありますが、このあたりがどう変わっていくのかも楽しみですね。シグマブースは常に人が溢れているような状況でしたが、海外での支持も非常に高いといった印象でした。

( 写真:A.INDEN / 文:K )

Contemporaryラインの「SIGMA 17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM」を開発発表。従来モデルより30%程度コンパクトになる模様。レンズ前玉直前まで寄れてしまう、APS-Cサイズセンサー搭載機専用レンズ。よりコンパクトになるというのは嬉しい限りです。Contemporaryラインとは、高水準の光学性能とコンパクト性を両立させたライン。標準、望遠、高倍率ズームレンズなどが含まれます。

Artラインの「SIGMA 35mm F1.4 DG HSM」を開発発表。かなり大きなレンズですが、画質を優先してのことでしょう。既に50mm F1.4といった大口径レンズをリリースして好評を博している同社ですが、35mm単焦点でもF1.4大口径レンズを投入することに。Artラインは、芸術的表現に用いられるようなレンズのラインで、大口径単焦点レンズ、広角/超広角レンズ、マクロレンズ、魚眼レンズなどが含まれます。

そしてSportsラインでは、「SIGMA 120-300mm F2.8 DG OS HSM」を開発発表。従来モデルには無いフォーカスリミッターの新設や、防塵防滴仕様となったところが目新しい。Sportsラインとは、撮影者の意図にダイレクトに応える光学性能と表現力で、高い運動性能を誇るレンズのラインとのこと。決してスポーツ撮影のみを行うレンズという意味合いではありません。

その他、新たにリリースされていくレンズに対応する「USBドック」を開発発表。レンズにテレコンバーターのような形状をしたリングを取り付け、PCとUSBケーブルを繋ぎ、フォーカスの微調整等のカスタマイズやファームアップ等をボディ無しで行えるように。シグマ社製のボディならともかく、他社マウント用レンズであれば、利便性を考えてのリリースでしょう。さて、この新たにリリースされていくレンズたちも、準備が整い次第、実写レビューをお届けする予定です。どうぞお楽しみに!