会場を歩いていると、少し他のブースと雰囲気の違うブース、それがソニーのブースでした。どことなく、AV総合メーカーらしい雰囲気が漂っているのです。そして展示されているモデルは、ブースと同様、ひと味違ったモデル。カメラというものに対するコンセンサスを破壊せんばかりに前衛的でもあります。しかし製品を目にすると「ソニーっぽいなあ」という雰囲気を感じるのですから面白いですよね。今年後半、ソニーはかなり意欲的なモデルを投入してきました。

( 写真:A.INDEN / 文:K )

「遂に光学ファインダーが無くなるのか・・・」と、EVFのみを搭載したα99リリースの報を受けて、実にSONYらしいなと感じました。詳しい情報はこちらをご覧ください。さすがにα900から4年半もたつと、その間に様々なトレンドの波が押し寄せてきます。昨今のデジタル一眼レフでは動画撮影機能の搭載が当たり前となりましたが、αのフラッグシップも遂にフルサイズセンサーを使ってフルHDの動画撮影が可能に。また可動式液晶モニターも採用され、AFの機能などが強化されています。・・・というより、最早α900とは別物のカメラといった印象で、流れた時間を考えれば、それも当たり前といえば当たり前。ともかく実写レビューが楽しみです。準備が整い次第お届けする予定ですので、どうぞお楽しみに。

背面。何やらホットシューの中、奥に、接点数の多い端子が。コニカミノルタよりαブランドを引き継いだ頃に比べて、確実に纏う空気が変わってきた、ソニーのαシリーズ。フラッグシップも何やらスチルカメラの世界を越えた雰囲気を醸し出していますね。

 

フルサイズセンサーを搭載しつつ、レンズはCarl Zeiss Sonnar 2/35が固定されたモデル。※詳しくはこちらをご覧ください。
先に発売され好評を博している「DSC-RX100」の上位機種として位置づけられる模様です。「フルサイズなのにレンズ固定??交換式にしてよ〜」なんて皆さんの声が聞こえてきそうですが、「大判センサー+固定式レンズ=高画質」という方程式(!?)に、フルサイズセンサーを突っ込んでみました・・・という、かなり意欲的モデルに見えます。フォトキナ会場では残念ながら触って確かめることができなかったのですが、どれだけの画を叩き出してくれるのか今からかなり楽しみな1台です。

EVFも取り付け可能。フルサイズセンサーとなれば、開放かつ最短付近では、たとえ35mmでも被写界深度はかなり浅くなります。厳密なフォーカシングはEVFの存在が有り難くなるかもしれません。レンズの最短撮影距離は30cmのようです。

背面より。軍艦部に露出補正ダイヤルが備わるのは便利でしょう。さて、いまから本当に楽しみです。準備が整い次第、実写レビューをお届けいたします。お楽しみに!

 

海外で発表されたのみで、日本ではまだ発表されていません。有効画素数1610万画素に変わりはありませんが、あらたに位相差AFとコントラストAFをハイブリッドで用いる「Fast Hybrid AF」が採用されました。まず位相差AFで高速に被写体を捕捉し、コントラストAFでピントの追い込みを行うというもの。WiFi搭載も行われました。「PlayMemories Mobile」というアプリケーションを用いて、撮影データをスマートフォンやタブレット等に送ることができるように。その他、PCへのデータ転送も可能に。面白いのが、カメラに機能拡張を行えるアプリケーションをダウンロードし実行できる環境が整う模様です。つまり、スマートフォンのようにカメラへアプリをインストールできてしまうというもの。どんな機能拡張が可能となるのか、これからが大変楽しみな機能です。

液晶モニターは真上近くまで持ち上がるようになり、自分撮りが可能に。

 

センサー回りを含めて機能の多くをNEX-5Rと共有するようですが、NEX-7と同一のEVFを搭載するという「NEX-6」が海外発表となりました。本稿執筆時において日本では未発表のモデルとなっています。NEX-7ほどは画素数が必要なく、EVFは欲しい、そしてNEX-5N(現行モデル)の画のほうが好きなんて方にはうってつけのモデルではないでしょうか。気がついたらNEXシリーズも随分モデルレンジが拡がってきました。

NEX-7のEVFの”見え”には定評があります。シビアなフォーカシングが必要な時や、強反射の光の中で液晶モニターが確認しづらいときなどに、あるとやはり便利です。