ええと、3回目にして早くも番外編です。どうして「番外」かというと、今回ご紹介するレコードはこの連載の2つのルール、すなわち「1、毎回、新たに買う」「2、ジャケットは写真」のいずれも満たしていないからです。自分でルールを決めておいてこんなことを言うのもナンですが、ジャケ買いは偶然の出会いゆえ、月イチのペースでこれらを満たし続けるのはなかなかハードルが高い。でも頑張りますよ私は。ええ頑張りますとも。その代わり、今回のはちょっとスゴイです。

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当然ですが、ジャケ買いはリアルなレコード屋さんだけでなく、通販やネットオークションでもあり得ます。今回ご紹介するレコードも米国のオークションサイト、ebayで見つけたもの。出品者はフロリダのレコード屋さんでした。

米国の古いレーベルにウェストミンスター（Westminster Records）というのがあります。1949年から1965年ぐらいまでの短い期間だけ存在していたレーベルですが、これが実に味わい深いジャケットの宝庫なので（ebayで「westminster vinyl」と検索してみてください。ちょーかわいいですから！）、いつからかこのレーベルの蒐集が私のライフワークになってしまいました。しかし日本国内で見かける機会は少ないので、ちょくちょくebayで探しているというわけです。今回のレコードもこのウェストミンスター・サーチで引っかかったもの。

で、そのジャケットですが・・・まず最初にご紹介するのは「正解の方」であり、「私がジャケ買いした方」ではありません。どういうことかって？ それは後で分かります。

ジプシー・ローズ・リー（Gypsy Rose Lee）という人の「That's Me All Over」というアルバムです。リリースは1958年。ずいぶん昔ですね。ローズさんのことは存じ上げなかったので調べてみると、「ストリッパー」として紹介されていることが多いようです。とは言っても今のそれとはだいぶイメージが違うみたいで、歌、踊り、そしてお色気の要素は当然ありつつも、いちばんの見せ場は知的なおしゃべり。つまり話芸ですね。その内容は風刺だったり、ジョークだったり。どちらかというとコメディエンヌ的な存在だったようです。YouTubeでローズさんのステージの様子を見ても、観客は常に大笑いしているし、中には女性の姿も見えます。そういう敷居の低い、大衆的なバラエティショーのことを当時は「バーレスク」（Burlesque）と呼んだらしいですが、ローズさんはそのバーレスクの超売れっ子、国民的な人気者だったのです。

そして、「私がジャケ買いした、間違っている方」がこれです。

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