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高級コンデジ特集

みなさまこんにちは。えー、今から高級コンデジをやります。このカテゴリーに関して、わりと最近の出来事として記憶に新しいのは、やはり今年の3月にリコーから発売されたGR IIIでしょうか。CP+でも話題をかっさらっていました。そしてつい先日。今度はソニーがRX100M7を発売しました。以前はもっと、それこそ雨後の筍のようにこのカテゴリーから新製品が出ていたように記憶しているのですが、今はそれも落ち着いて、むしろ本当にタマシイを入れて作った、実力派のカメラだけが満を持して登場するという(本来の)フェーズに移行した気がします。ムム? これは? もしかして? 第二次高級コンデジ戦争が始まる予感。「んじゃあ、このへんで高級コンデジやっとこかァ」というわけで、この特集と相成りました。

とは言ってもですね、いわゆる「製品レビュー」ならもうPYでやってるんですよ。同じようなことを繰り返すのは芸が無いし、だったらそっち見てよ、って話になっちゃう。かと言って、各社のカメラを横一列に並べ、眉間にしわ寄せて性能を比較したりするのも、PYとしてはなんかちょっと違う。うーん、どうしようかなあ・・・と鼻の下に黄色いトンボ鉛筆を挟んで天井を見上げていたわけです。

ここで、そもそも高級コンデジって何なのか?って話に戻るんですけど、この「高級」の意味するところは、「コンデジと呼ばれるカメラの中では」高級であるという、つまり「相対的な高級」なんですよね。だって、性能、価格、いずれの意味にせよ絶対的に高級なカメラなら他にいくらでもございますでしょ。その一方で、携帯性に優れている上、侮れない性能を持ち、なにより撮った写真のストレージ〜加工〜共有までがシームレスに行えるという点で(高級コンデジにも色々と便利な機能があるとは言え)、スマートフォンには敵わないわけです。さらに言えば、高級と呼ばれるだけあって、安価で買い求めやすいというわけでもない。要するにどの方向にも振り切ってない。あえて身も蓋もない言い方をするなら、「ものすごく中途半端な存在」、それが高級コンデジなのです。

じゃあ、カメラとして魅力がないかというと、ぜんぜんそんなことはない。それどころか、魅力的すぎる。魅力しかない。めっちゃ欲しい。これって一体どういうことなんでしょうね? 今回の特集は、その答え探しの旅路です。5人の編集部員が5種類のカメラを1台ずつ担当して、最終的に「高級コンデジを持つとはどういうことか?」の答えを3つのテーマを通じて出してまいります。

まずは、常にそばに置いておくことで真価を発揮するカメラであることは間違いないでしょうから、自分の「ある1日」を記録する。特別な1日の人がいれば、まったくフツーの1日の人もいる。いずれにしてもそれは、紛うことなき自分の1日。「毎日」をかたち作る、最小パーツ。それを高級コンデジでどう写し取るか。性能的なことはいったん脇に置いて、「記録する」という写真の原点に返ります。

ふたつめは、「カメラと服装の関係」。もちろん、どんな格好をしていたって写真は撮れます。服装なんか関係ないと言い切ってもいいかもしれません。でも、写真を撮るという作業における「作業着としての服装」に対する考え方は、写真を撮る人それぞれにおありでしょう。汚れてもいい格好で、という人がいれば、思いっきり着飾って行きたいという人もいる。どんな服装であれ、そこに理由や意図がある限り、それらはすべて「おしゃれ」。服だけじゃありません。ストラップやバッグにだって、みなさん一家言ありますでしょ? 被写体によって手にするカメラは違いますし、そうなれば服装や持ち物だって変わるはず。

最後は、「カメラの○と×」。読んで字の如くです。製品の良いところを見つけ、歯の浮くような言葉で褒めちぎるのは従来からPYが得意とするところですが、ここではあえて注文をつけさせてもらいます。とは言え、これはもう最初に断っておきますが、製品の評価を著しく貶めるようなことは出てこないと思います。これはメーカーへの忖度じゃありません。現代の工業製品ですよ。あからさまな、決定的にダメな点なんて探したってありゃしません。でも、すべてにおいて完璧な製品もまた存在し得ない。「ここがもっとこうなってたらなー」ぐらいのことならいっぱいある。そういう前提です。さらに「○も×も、超個人的な理由で構わない」と担当する編集部員には伝えてあるので、それらはさらに細分化され、好き勝手なことを言ってくれるはず。そしていちばん最後に、「高級コンデジを持つとはどういうことか?」というお題について総括してもらいます。

今回取り上げたカメラは次の5台(発売日順)。

  • FUJIFILM X100F
  • Canon G1X Mark III
  • Panasonic LX100 II
  • RICOH GR III
  • SONY RX100M7

「あれ?ライカQ2は?」「ソニーRX1RM2を外しちゃうんだ?」はいはい。承知しております。フルサイズの高級コンデジについては、また別の機会に特集として取り上げる予定です。なので今回は、センサーサイズが1.0型からAPS-Cまで。

では、行ってみましょー。