Leica M8, Leitz Summaron 3.5cm F3.5, 1/8000, F3.5, ISO 160, Photo by A.Inden

VOL.02 Mavic Air はじめました。
「自由に撮ってみる」

編集部に増殖していくドローン。そのブームに乗っかってドローンを購入してしまいました。そう、してしまったのです。ドローンには苦い思い出があります。初めて買ったPHANTOM2が墜落シーンを記録しただけで、わずか5分で修理へ。その後とても(修理費が)怖くて飛ばせなくなっていました。それから既に4年、もうドローンには手を出さないと決めていたのですが…「平気だよ」「性能が上がったから簡単には落ちるわけないよ」というPY編集部員の力強い言葉に背中を押されて、ついに手に入れてしまいました。どのドローンにするかは、手軽さ、携帯性、信頼性を考え、DJIのMavic AirかSparkの2択で検討。結果、撮影データがRAWで保存できる、折りたたむと携帯時のサイズが小さいことからMavic Airに決めました。トラウマを吹き飛ばし、無事に飛ばすことができるか。今度はいい写真が撮れるか。バッテリー2本、1日40分限定のフライトですが、空からの世界を楽しめたらと願っています。

( Photography and Text by A.Inden )

DJI Mavic Air, 1/640, F2.8, ISO 100, Photo by A.Inden

春になると湘南の海はエメラルドグリーンに。ドローンを海の上でホバリング(送信機のスティックをニュートラルにすると自動でその場に留まります)させ、ライブビューで確認しながらドローンを太陽の方向に回転して海の煌めきを画面の半分に入れました。そのままでは露出がアンダーになるので画面を確認しながら+に補正し、春を感じさせる淡い調子に仕上げました。少し風がありましたが、安定したホバリングで露出・構図とも細かく追い込めました。

DJI Mavic Air, 1/560, F2.8, ISO 100, Photo by A.Inden

ドローンを手に入れた一番の目的は、満開の桜を俯瞰から撮影することでした。ドローンのカメラを真下に振り満開の桜の上空に。花が画面いっぱいになるようにドローンを上下させ構図を決めた後、桜の淡い色がギリギリ残るところまで露出を+に補正しました。上から見ると桜の黒い枝が気にならないので、画面全体が桜色に。思い切ってドローンを手に入れてよかったと思えた瞬間でした。

DJI Mavic Air, 1/280, F2.8, ISO 100, Photo by A.Inden

公園のローラーコースター。ホバリングさせたドローンを左右に回転させループの形と角度を調整して撮影。俯瞰で見て初めてわかりましたが、ローラーの色の焼け具合がいい雰囲気です。ドローン撮影の面白さのひとつは、地上に書かれた模様を探しだすことです。簡単に俯瞰撮影ができるドローンだからできることですね。新たな視点を手に入れたようです。

DJI Mavic Air, 1/45, F2.8, ISO 100, Photo by A.Inden

春の広葉樹の雑木林。10×20mぐらいの小さな場所ですが、芽吹きのタイミング違いで緑の色が違い、奥深い森のように見えます。ドローンをホバリングさせ、前後左右に少しずつ動かしながら、アクセントになっている白い枝が面白い形になるようにアングルを決めました。安定したホバリングが、細かいアングルの調整を可能にしてくれます。

DJI Mavic Air (4K Cropped), ISO 100, Photo by A.Inden

4Kで撮影した動画からAdobe Premiere Pro CC を使って静止画を切り出してみました。画素数は約800万画素。どこまで描写できるか不安でしたが、海の透明感、波の雫もしっかりと再現されています。フレームサイズが16:9のシネサイズになっていなければ動画から切り出したとは思えないですね。

どこでも三脚。

購入後約2週間。まだ無事に飛んでいます。コンパクトカメラのように毎日持ち歩いて楽しんでいます(注1)。あの心配はなんだったのでしょうか。

一番感心したことは、製品としての技術の進歩はもちろんですが、飛ばす人の気持ちを考えた安全対策が素晴らしいことです。初心者のうちは、離陸時のスティック操作に一番プレッシャーを感じます。スムーズな操作に慣れていないため、思った以上に上がってしまったり、上昇スピードが速すぎて一瞬焦り、誤操作をしてしまうことがあります。Mavic Airは送信機にスマートフォンをつけ、スマートフォンの液晶画面と送信機のスティックで操作します。一番緊張する離陸は液晶画面のスイッチをスライドさせるだけ。あっけないくらい簡単に地上1.2mまで上昇しホバリングします。ドローンが上昇し一旦停止することが確認できると心の余裕が生まれます。後はどこに飛ばそうかとゆっくり考えながら、送信機の左右のスティックで前後左右、回転、上下を操作してください。誤って障害物に衝突する危険も、前方・後方・下方にセンサーがあり、音と警告表示で危険を知らせてくれ、前後に関しては障害物に近づきすぎる(約1.5m)と進まなくなり、万が一の衝突が起こりにくいように考えられています。実際に操縦していて助けられることが何度もありました。カメラの性能は、画角が35mm相当で24mmと少し広角。センサーは、1200万画素、1/2.3インチのCMOSと多くのコンパクトデジカメで採用されているスペックです。1200万画素のRAWデータを300dpi(デジカメプリント推奨解像度)で現像すると、33.71×25.26cmの大きさまで高画質に出力することができます。カメラの設定(露出・ホワイトバランス等)も画面を見ながら操作できるため、イメージ通りの写真を撮ることが可能です。このあたり次回でレビューしたいと思います。

初飛行から約2週間。微妙なスティック操作に慣れ、自由に飛行できる場面が増えてきました。絶対にカメラを構えることができない木々の間からの夕焼け、海に入らなければ撮れなかった画面全体に広がる大きな波、川の上から見る桜並木。そんなシーンを当たり前のように撮っていると、自由なカメラポジションを手に入れたようで、まるで、ドローン=どこでも三脚のような不思議な感覚になりました。ドローンという武器を手に入れることで撮影ポジションから解放され、空撮だけではない新しい写真の世界を開拓できそうです。


注1:重量200gを超える機体は安全のため航空法や関係法令を遵守することが必要です。詳しくは国土交通省航空局の「無人航空機(ドローン、ラジコン機等)の安全な飛行のためのガイドライン(PDF)」を参考にしてください。

( 2018.04.19 )

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DJI最新モデルとなる「Mavic Air」入門機としてでなく、本格的なドローン空撮機としても永くお楽しみいただけます。最高速度やセンサーなど上位機種を上回る性能を誇ります。こちらは本体にバッテリー・充電器・送信機などミニマムなセットとなります。

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本体に加え、3個のバッテリーや専用バッグなど、アクセサリー類もひと通り揃ったおすすめのコンボ。専用のバッグに入れていつでも旅に持ち出せます。

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こちらはコンボのブラックカラー。パールの入った塗装がシックで格好いいですね。プロペラのついたアーム部分を折りたたむことで非常にコンパクトに携帯いただけるドローンです。

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こちらはコンボのレッドカラー。今回の記事でも活躍してくれたカラーです。多彩なセンサーにより、安全かつ簡単にフライトいただけます。

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Mavic Airの弟にあたる「SPARK」。バッテリーや充電器、送信機・ケースなどがセットになったコンボです。よりリーズナブルに空撮をお楽しみいただけます。

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こちらはMavic Airの上位機にあたる「Mavic Pro」の最新バージョン"Platinum"。バッテリー1本で約30分の飛行が可能。より本格的な空撮が行えます。

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