FUJIFILM GFX 50S

フジフイルムが発表した中判ミラーレスカメラGFX 50S。今回のCP+ではいちばんの目玉ともいえる製品ではないでしょうか。発売日を2月28日と間近に控え、大きな期待を寄せるユーザーたちがフジフイルムブースに集まっていました。GFX 50Sは、35mmフルサイズセンサーの約1.7倍サイズのFUJIFILM Gフォーマットセンサーを搭載した中判ミラーレスデジタルカメラで、有効画素数は5140万画素。画像処理エンジン「X-Processor Pro」を搭載し、フジノンレンズの設計思想を引き継ぐGFレンズとの組み合わせで富士フイルム史上最高の画質を実現するというハイエンドミラーレスデジタルカメラです。マグネシウム合金を使用し、小型軽量で高い剛性を誇るボディ、また、標準単焦点レンズFUJINON GF32-64mmF4 R LM WRとの組み合わせでも1230gと中判カメラとしては非常に軽量で、手持ち撮影もラクラク。高い機動性が魅力となっています。富士フイルムとしては初めての着脱式EVFはボディに同梱され、ユーザーの撮影スタイルに合わせてフレキシブルに使用できます。背面の液晶モニターはタッチ操作が可能で、メニュー、測距点、画像などを選択できる静電式のタッチパネルを採用。ピントの拡大表示などを簡単に行うことができるようになっています。このボディのためにレンズを新たに設計。マウント径65mmの大口径、26.7mmと短いフランジバックのGマウントが開発されました。今回発売される予定のGFレンズは、標準単焦点レンズ「FUJINON GF63mmF2.8 R WR」、標準ズームレンズ「FUJINON GF32-64mmF4 R LM WR」、中望遠マクロレンズ「FUJINON GF120mmF4 R LM OIS WR Macro」の3本。将来を見据え、1億画素のセンサーにも対応できるという解像力を実現しているとのこと。Xシリーズでも評価の高い絞りリングも備えているので、これまで通り直感的な操作ができるのも嬉しいですね。ボディを含め、今回発表されている3本のレンズ、いずれも富士フイルムブースでタッチ&トライが可能となっており、初日から長蛇の列となっていました。

FUJINON GF63mmF2.8 R WR、EVFを装着した状態のGFX 50S。中判カメラとしてはとても小型で手にした感じもほどよい重量感です。また、シャッターボタンを半押しし、ピント合わせをすると、実に心地よく素早く合掌してくれることに驚きました。大きなレンズを駆動させているにも関わらず、このスムースな動きは素晴らしいと思います。測距点は9×13の計117点(最大425点)のコントラストAFを採用。ミラーレスならではの高精度なAFが被写界深度の浅い中判サイズセンサーでのピントの精度を向上させています。XシリーズはAPS-Cサイズセンサー機ですから、おのずと中判センサーとの画質や画作りも違ってきます。それぞれのカメラの使い分けが明確で、富士フイルムが新たに発表してきたのが中判サイズセンサーだったのも頷けます。もちろん富士フイルムのお家芸フィルムシミュレーションも使用可能で、「カラークローム・エフェクト」を新たに搭載。陰影のある色鮮やかな 被写体や彩度が高く階調再現が難しいと言われる被写体などを深みのある色、階調で再現します。

別売のEVFチルトアダプター(EVF-TL1)をボディとEVFユニットの間に装着すると、横位置撮影時で0〜90°、縦位置撮影時で-45〜+45度の範囲でEVFの装着角度を調整することができます。シンプルな作りなので、角度調整も簡単にでき、精度が高いのかとても動きがなめらかでいい印象を受けました。ファインダーを覗きながら、さまざまなアングルでの撮影が可能になり、カメラポジションの自由度はもちろん、表現の幅が大きく広がるのではないでしょうか。

実は別売のEVFチルトアダプター(EVF-TL1)を装着すると、正面のFUJIFILMのロゴが隠れてしまいます。「真っ黒で精悍な印象になるので、かなりスタイリングイメージが変わりますよね。ロゴが隠れる方がいいと言うユーザーさんもいらっしゃるんですよ」とブースの方が話してくれました。


富士フイルムブースでは、タッチ&トライのために常時モデルさんが2名立っており、レンズを向けると笑顔で応えてくれます。タッチ&トライの長蛇の列に並ぶ多くの人たちが持参のカメラでモデルさんを撮影をしていました。

( 2017.02.24 )