OLYMPUS OM-D E-M5 Mark II / フラッグシップさながらの中核機へ

新たにリリースされる「OM-D E-M5 MarkⅡ」の大きなトピックは次のようなものになります。

(1) シャッター速度約5段分のセンサーシフト式5軸手ブレ補正機構の搭載
(2) センサーシフトを利用した最大40Mピクセルのハイレゾショットの実現
(3) E-M1譲りの最大約1.48倍/約236万ドットのEVFを採用
(4) バリアングル液晶モニタ搭載

いずれも、そもそもOM-Dシリーズが持っている特徴的なデバイスや構造を技術的に磨き込んでの新機能実装であり「作り込んできたなあ」といった印象です。これらについて少しかみ砕いてご紹介したいと思います。

シャッター速度約5段分のセンサーシフト式5軸手ブレ補正機構の搭載
センサーシフト式の手ブレ補正機構がもたらすメリットは、マウントするレンズの如何に限らず手ブレ補正が有効となる点があげられます。加えて、レンズ内手ブレ補正機構の場合、どうしてもレンズが肥大化するのは避けられません。元々、ミニマムなカメラシステムを標榜するオリンパスとしては、センサーシフト式をチョイスするのは必然だったのでしょう。センサーユニットを磁力で浮かすVCM方式を採用し、5段分・5軸の手ブレ補正を実現します。5軸の中でも、回転ブレを補正できるのは凄いことですよね。これはレンズ内における手ブレ補正機構では難しいと思われます。しかも従来機より1段補正能力がアップ。システム自体がコンパクトなのがこのシリーズの最大の魅力で、三脚を不要にするほどの強力な手ブレ補正機構は、マストな技術といってもよいでしょう。もちろんユーザにとってこれほどありがたいことは無いでしょう。

センサーシフトを利用した最大40Mピクセルのハイレゾショットの実現
センサーシフト式手ブレ補正機構での制御を発展させる形で、いわゆるステッチング撮影的な「ハイレゾショット」を実現したあたり、なかなか面白いなあと感じます。マイクロフォーサーズのセンサーサイズで高密度化を進めていくと、どうしてもそのセンサーサイズがネックになりそうな気がします。もちろん、高密度化の余地は多分にあると思われますが、そのタイミングでのS/N比をはじめとする総合的な画質との兼ね合いになると考えられます。手ブレ補正機構制御の延長といっても簡単では無いと思われますが、センサーを0.5ピクセル単位で動かし、16Mの画像を8枚撮影、それをステッチング(合成)することで、4,000万画素相当の画を作るという機能を実装してきました。建築撮影などにおいて、中判デジタルバックをキーとしたカメラシステムにてステッチングで大きな画像を作るということはプロフェッショナルの世界では割とポピュラーな撮影方法です。ただし、このセンサーシフトにおける制御に比べれば極めて大雑把ですが(笑)性格上、動体を撮ることは難しいのですが、カメラを三脚に据えて撮影する被写体であれば、有効な機能実装だと思います。出力画素数が大きくなれば、トリミングの自由度もあがります。撮影そのものは2秒程度必要なようで、その意味でも三脚は必須となります。センサーがシフトして実現する機能なため、PROと銘打たれた解像力の高いレンズを使用するのが望ましいでしょう(オリンパスもそれを推奨しています)。RAWでは64Mピクセルの記録ができるようですが、E-M5 MarkⅡ・カメラ内で40MのJPEG現像を行うか、近い将来にPhotoshop CS4以降用の専用プラグインがリリースされる予定であり、こちらで64M現像が行えるようです。

倍率・画素数の上がったE-M1譲りのEVFを搭載
最大約1.48倍/約236万ドットのEVFを搭載し、従来機より格段に基本スペックが上がりました。このEVFは基本的にE-M1と同等のようです。カメラと身体を一体化するには背面液晶でフレームするよりも、EVFのほうが一体化しやすいと言えます。したがって、EVFのスペックが上がるのはユーザとしては嬉しい限りですよね。

バリアングル液晶モニタの搭載
従来機は上下チルトのみ、今回はバリアングル式の液晶モニタを搭載してきました。タッチ対応となります。EVFのスペックアップのみならず、背面液晶モニタがあるからこそ可能となるフレームをさらに拡げる意味でも、嬉しいアップデートとなりました。

メカシャッターをキャンセルした無音の「静音モード」搭載
メカシャッターは最高速1/8000を実現し、電子先幕を利用した低振動モードも備えます。最高速は従来機より1段アップ。連写性能はAF追従で秒間約5コマ、AF比追従で秒間約10コマ、低振動モードで最高・秒間約5コマとなる模様です。なお、メカシャッターをキャンセルした無音の「静音モード」を搭載し、利用の際にはシャッター最高速が1/16,000となり、秒間約11コマとなります。静音モードを選択した場合、高速の被写体を捕らえるとローリングが起きる可能性があります。しかしこのモードは基本的に静音である必要なシーンで用いることが大半でしょうから、殆ど問題にならないと思われます。

マイクロフォーサーズ機は、ムービーの世界でも重宝されるシステムとして人気があります。適度なサイズのセンサーを搭載するため、被写界深度がそこそこにあり、大きなボケも得られるといったあたりが人気の理由でしょう。もちろんコンパクトさも理由の一つと考えられます。オリンパスもそのあたりはよくよく理解されているようで、特徴的な手ブレ補正機構を踏まえて、ムービーカメラとしてのメリットも訴求していました。大袈裟なスタビライザーなどを必要とせず、スチルカメラとしてのコンパクトなパッケージングでムービー用途に用いることができるのが魅力ですよね。スチルカメラとしても、ミラーレスによって得られるメリットを最大化するアプローチで、交換レンズ・ラインナップの力の入れようといい、魅力的なシステムに育ってきたなあというのが印象的でした。そして、この小さなシステムで、撮り手をストレスフリーに、写真を撮る道具として必要な機能を徹底的に磨き込んだのが、OM-D E-M5 MarkⅡといった印象です。いずれアップデートが行われるであろうE-M1の後継機も楽しみになってきますね。

( 2015.02.13 )




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ブラックのボディ本体となります。

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こちらはシルバーのボディ本体となります。

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「M.ZUIKO DIGTAL ED 14-150mm F4.0-5.6」の設計を見直し、ゴーストやフレアを徹底的に抑えるZERO(Zuiko Extra-low Reflection Optical)コーティングを採用、さらに「OM-D E-M1/E-M5 Mark II」との組み合わせに最適な防塵・防滴性能を加えた広角から望遠までをカバーする高倍率ズームレンズです。

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