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切符、入場券と「ガメラ対バルゴン」大懸賞

そのストックブックには切手以外のモノもいろいろ入っていました。まずは夏休みに木曽の親戚に出かけた際の切符、硬券というヤツ。篠ノ井線で南松本から塩尻まで40円。調べてみましたら現在は242円ですから、そんなに値上がりしているわけではなさそうです。江の島熱帯植物園の入場券も挟んでありましたが、大人70円?? 中学生の時だったでしょうが、これはさっぱり記憶がありません。さらに「ガメラ・バルゴン どちらが勝つか?大懸賞投票券」という絵ハガキより少し大きな用紙も。「総天然色 ガメラ対バルゴン」「大魔神」「雨の中の二人」同時上映という大映映画の大サービスです。上映映画館を見ると確実に中学二年生以上の頃。ガメラになんて興味を持ったこともないので頭の中を??にしながら裏をめくってみて納得。商品に「ハイマチック7」「シングルエイト」があるではないですか。そう、ちょうどその時は写真部員。子供用のフジペットと父親から借りたトプコン35Lにも飽きた頃で、最新式のカメラと8ミリ撮影機が欲しかったのでしょう。残念ながら当選はしませんでしたが、ここでも生涯の仕事に結び付く足跡を発見したのです。切手セッションの最後の「捨てなくて良かった」です。

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大懸賞用紙の裏

そんな風に集めていた切手ですが、中学生の途中でなぜか興味を失いました。改めてストックブックを観察してみますと、整理の途中で放り出した跡が見えるものの、当時は結構几帳面だったようで、テーマ別・国別・年代順などでまずまずきちんと整理されていました。この頃は机周りの整理整頓も含め、几帳面のピークだったように思えますが、持ち物が少なかったせいでしょうかね。

最後に一枚の証拠。これもストックブックに挟まっていたものですが、何かの暗号? 解読の結果、自分の切手コレクションはいったい幾らになるんだろうと、「日本切手カタログ」をめくりながら相場価格を調べたメモのようです。「ナントカ美人」や「月にナントカ」みたいな高額なものは無くても、文字通り塵が積もって総計69,733円にもなっています。しかしここにミステリーが。日付が「1995年4月30日 9時7分」・・・むむ? これが正しいとすると僕が45歳の時ですが、そんな筈はありません。「1959年」の書き間違いだとすると9歳。そんな知恵はありません。ちょっとしたタイムスリップがここで起きたか。自分自身に謎を残したまま、切手セッションはこれにておしまい。この手の話、もうちょっと続きます。

追記します。個々の金額は息子の字体で、総額の記入は僕だと判明しました。素直な頃の息子を騙して調べさせましたが、集計したら意外に高額で惜しくなり、時間をおけばもっと値段があがる、とか何とか言って取り上げたようです。我ながら実にセコい。

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切手の総額を計算したメモ用紙