PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

smc PENTAX-FA645 45mmF2.8

[ズーム] 広角 | 標準 | 望遠 | 高倍率
[単焦点] 広角 | 標準 | 望遠 | マクロ

使用したカメラボディの645Dは、怒涛の4000万画素大型CCDセンサー搭載ですから表現力が豊かなのですが、本レンズは階調とコントラストのバランスが良好で、色再現も実にニュートラルな印象。歪曲はほぼ見受けられず、ペンタックスらしい柔らかいボケ味を添えて、被写体をすっと浮き上がらせます。645Dでの使用時は35mm判フルサイズ換算で35.5mm相当(フィルム645では約28mm相当)の画角に。645のデジタルボディが誕生する12年ほど前に発売されたレンズですから設計が古いためか、特に開放付近で描写が甘く感じるときがあります。それも常にというわけではなく、開放でもハマるとキッチリ描写しますので、愛すべきクセといっていいでしょう。パソコンでしっかりとチェックできるまでの時間を心待ちにするのも一興です。

( Photography : M.Ito / Text : KIMURAX )

高コントラストなシーンですが、踊り場の床面のパターンも白く飛ぶことなくパターンをしっかりと描き込み、防波堤壁のシャドー部もよくねばって解像しているのがわかります。

前ボケに比べて後ボケの方が若干芯を感じさせる傾向がありますが、うるさくなることは無く、いいアクセントになっています。

まるで燃え上がっているかのような美しいボケ味です。

絞り開放ながら十分なシャープさがあります。肌の描写ならあえて絞らない方が、いい塩梅に表現してくれるようです。

黄昏時、開店をじっと待っているといった佇まい。でも実は、お昼時に撮影したものです。シャドーがギリギリ潰れない程度まで、ローキーに振っての撮影。なかなかうまく、はまっていますよね。

太陽の動きによって刻々と表情を変えていく、ブロックガラスに身を包んだビルを捉えました。精緻に積み上げられた一つひとつのブロックの波模様まで丁寧に解像しており、まるで水面に広がる細波のようです。繊細にして重厚感のある壁面の質感を余すところなく描ききっています。

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準広角となる画角で、使いやすい1本です。レンズの明るさも充分ですし、スナップなど日常的な使い方をされる方には丁度よい選択肢ではないでしょうか。

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