PHOTO YODOBASHI

ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン

PENTAX Q-S1, 06 TELEPHOTO ZOOM, 1/800, F8, ISO 100, Photo by A.Inden

PENTAX Q-S1 / SHOOTING REPORT

Qシリーズが登場したのが2011年、そこからおおよそ1年サイクルでモデルチェンジを繰り返してきました。今回実写レビューをお届けする4代目のQ-S1は昨年発売され、ここにきて外観デザインのテイストをガラッと変えてきました。どちらかといえば、クラシカルな装いとでも言いましょうか。もちろんボディサイズや重量はほとんど変えずにキープ。先代のQ7になった時にセンサーサイズのアップが図られたということもあり、有効画素数約1240万画素となる1/1.7型CMOSセンサーと画像処理エンジン「Q ENGINE」が引き続き搭載されています。ボディ前面にあるクイックダイヤルも健在で、基本的な操作性も踏襲されており、既発のQシリーズを使い込んできたという人にも扱いやすくなっています。今回はダブルズームキットで付属する02 STANDARD ZOOM(焦点距離5-15mm)と06 TELEPHOTO ZOOM(焦点距離15-45mm)と一緒に出かけてきました。

( Photography : A.inden / Text : KIMURAX )

PENTAX Q-S1, 06 TELEPHOTO ZOOM, 1/320, F8, ISO 100, Photo by A.Inden

解像力は十分あるといえるでしょう。比較的に条件がよいこともありますが、なかなかヌケのよい描写です。発色はどちらかというと鮮やかな印象ですね。

PENTAX Q-S1, 06 TELEPHOTO ZOOM, 1/800, F5.6, ISO 100, Photo by A.Inden

テレ端、35mm判換算207mm相当の画角で切り取ったカット。適度な圧縮効果が感じられます。鳥が飛び立つ瞬間などを狙うには連写「Hi」を活用するとよいでしょう。最大約5コマ/秒(5コマまで)の撮影ができます。

PENTAX Q-S1, 02 STANDARD ZOOM, 1/30, F5, ISO 100, Photo by A.Inden

こういったシチュエーションでの光の捉え方もなかなかだなと感じました。気持ち控えめかなと思いつつも、目で見た光量に合わせた露出で撮りましたが、やわらかく反射する水面や、水分をたっぷりと含んだ木の質感まで丁寧に捉えています。柄杓が少々青緑ががっているのは、空と周りを取り囲む木々の葉が影響しているのでしょう。

PENTAX Q-S1, 02 STANDARD ZOOM, 1/160, F5, ISO 100, Photo by A.Inden

いわゆる一般的な一眼から想像するセンサーサイズからすると、えらく小さな1/1.7型ですが、きっちりとした頼もしい描写をみせてくれます。ひとつ前の作例カット同様02 STANDARD ZOOM(標準ズームレンズ)を使用。広角から長めの標準域まで対応できるので重宝します。

PENTAX Q-S1, 02 STANDARD ZOOM, 1/2000, F8, ISO 100, Photo by A.Inden

PENTAX Q-S1, 02 STANDARD ZOOM, 1/640, F8, ISO 100, Photo by A.Inden

Q-S1ならではの多彩なデジタルエフェクトも用意されているので、どんな仕上がりにしようかな?と想像力を膨らませながら撮影を楽しむのもいいでしょう。今回のモデルチェンジで新たに「アンティーク」と「フェードカラー」が追加されました。タイムスリップしたような趣のある画を楽しむことができます。ちなみにこちらのカットは「ソリッドモノカラー」。大人のぬり絵みたいな気分が楽しめて、結構面白いですよ。

PENTAX Q-S1, 02 STANDARD ZOOM, 1/400, F4.5, ISO 100, Photo by A.Inden

気軽に身軽に楽しめる、フレンドリーな一眼システム。

センサー、画像処理エンジンなどスペックにほぼ変更はなく、先代同様に良好な描写を見せてくれました。今回は引きの作例を中心にお届けしたので、寄りのカットをもっと見てみたいという方は、Q7のレビューを併せてご覧いただければ参考になるかと思いますので是非どうぞ。レンズはキットズームの2本を持ち出しましたが、まーとにかく小さい。本原稿の執筆時点で01~08の計8種が出揃っており、各々の重さをざっと足し上げてみると380gを切るではありませんか!レンズ8本分ですよ!!いわゆるデジタル処理ではなく、各レンズ特有の表現を、いつでも身軽に楽しめるのは素晴らしいことです。お値段だってコンパクトなところが嬉しいですよね。とはいえ、今回使用した06 TELEPHOTO ZOOMなどは、中望遠から本格的な望遠撮影まで対応しながら、ズーム全域でF2.8通しというのですから侮れません。コンパクトなシステムとのトレードオフの関係で、センサーサイズによる画質や画の厚みに限界はあります。しかしそんなことは、どんなクラスのカメラだって言い出したらきりがありません。1/1.7型センサーですから被写界深度が深いので、一般的な一眼よりピント合わせがかなり楽。いつでもスナップ感覚での撮影が楽しめるわけです。コンパクトカメラの代わりを考えているという人や、一眼システムをまずは手軽に体験してみたいという人には格好のモデルといえるでしょう。いつでも持ち歩けるカメラであること。そうでないと撮影が始まりませんよね(笑)。しかも身軽なシステムで、様々なシーンに対応できるというのは、これはこれで凄いことなのであります。

( 2015.10.14 )

Loading..
Loading..

今回の作例に登場しました2本のズームレンズをセットにしたモデル。これほど小さなシステムから生み出せる、このクオリティ。存分にお楽しみください。

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..
Loading..
Loading..

こちらは02スタンダードズームレンズとのキットモデル。Qシリーズの入り口としてもおすすめの組み合わせです。

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..
Loading..
Loading..

既にQシリーズをお楽しみの方に。こちらはQ7と同様1/1.7型センサーにより、クロップ係数は4.55倍となります。

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..
Loading..
Loading..

バッテリーもコンパクト。容量は数で補いましょう(笑)。

価格:Loading..(税込) Loading..Loading..)
定価:Loading.. | 販売開始日:Loading..
Loading..