PHOTO YODOBASHI

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Panasonic DMC-G7, LUMIX G VARIO 14-140mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S., 1/200, F5.6, ISO 200, Photo by Z II

Panasonic LUMIX DMC-G7 / SHOOTING REPORT

PanasonicのGシリーズ6代目となるDMC−G7が登場しました。一見しただけで、これまでとは違うオーラを放っているのがわかります。柔らかな曲線が親しみやすさを感じさせていた先代までのモデルとは異なり、シャープなラインで構成された勇猛なルックスへと様変わり。先代のリリースから2年という歳月を経たことで、性能も大幅に進化したことが外見にも現れたようです。そしてその内部には、新たなLive MOSセンサーと4CPUによる高速なヴィーナスエンジンを搭載。高画質が追求されていることはもちろんのこと、4K動画ならびに4K PHOTOに対応し、最上位機種GH4譲りの豊かな表現力を獲得しています。また空間認識技術の採用によるAFの速度や追尾性能のアップ、各所のチューンナップによる連写速度の向上などなど、多くのアップグレードが施されたことで使い勝手の面も格段に向上しました。早速、実写をご覧いただきましょう。

( Photography : Z II / Text : 4beats )

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Panasonic DMC-G7, LUMIX G VARIO 14-140mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S., 1/100, F5.6, ISO 200, Photo by Z II

まずはスナップから。アンダー目に振りつつも、子供達が黒く潰れてしまわないような露出に。背中のリュックサックや重厚感のある柱など、シャドウ部の粘り強さは見事なものです。また床面の艶やかな表現も素晴らしく、丁寧に手入れされている様子がしっかり伝わってくる描写です。

Panasonic DMC-G7, LUMIX G VARIO 14-140mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S., 1/10, F8, ISO 200, Photo by Z II

最上階から下層の光が乏しいところまでをグラデーションで描きつつ、その中にある一本一本の柱や手すり、パネルといった、円柱や面・線を丁寧に伝えてくれています。明るさに応じたそれぞれの立体表現に本機の懐の深さが伺えるようです。

Panasonic DMC-G7, LUMIX G VARIO 14-140mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S., 1/4000, F5.4, ISO 200, Photo by Z II

明るい日差しの下ですが、かなりアンダーにすることで傘を強調してみました。なんとも繊細に描かれています。パナソニックのラインナップの中でもエントリークラスに属する本機ですが、上位機種と変わらぬ表現力には恐れ入るばかりです。


Panasonic DMC-G7, LUMIX G VARIO 14-140mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S., 4K PHOTO, Photo by Z II

さてさて、4K PHOTOの成果をご覧いただきましょう。水面をスイスイと駆け抜けるジェットスキーと水飛沫を狙ってみました。時折、突然高く跳ねあがる水飛沫を捉えようとしても、飛沫があがってからシャッターを切ったのでは遅いですし、上がりそうと思ってシャッターを切ってもなかなか連写タイミングとは合わなかったりするものです。動画の4K画質と同等の約830万画素の解像度、秒間30コマという速度で"連写"をしてくれる4K PHOTOならそんな瞬間もしっかりキャッチできます。モードは3種類。飛沫を狙ったこのシーンの場合は「4Kプリ連写」を選択しました。シャッターを押したタイミングから1秒前まで遡って記録が開始され、2秒ぶん・全60カットが保存されるので、タイミングを逃す心配がありません。

Panasonic DMC-G7, LUMIX G VARIO 14-140mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S., 4K PHOTO, Photo by Z II

動きの速い鳥の羽。形の良い瞬間を狙っても、なかなかいい塩梅には収まってくれません。ご覧の通り、1秒間に30コマもの連写をしてもこれだけ激しく動いているのですから、正面から立ち向かってもそうそう上手くは撮れないということが解りますよね。このカットも4K PHOTOだからこそセレクトできた1枚です。またピントが常に合い続けているのは空間認識技術の賜物でしょう。AF性能は多くの場面で好印象な結果となりました。カードやバッテリーの容量が許されれば最大で30分弱までシャッターを切り続けることが可能なので、動物やスポーツ、お子様の記録など幅広く使えそうです。


Panasonic DMC-G7, LUMIX G VARIO 14-140mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S., 1/400, F5.6, ISO 200, Photo by Z II

前述の通り、このカットでもAF性能も見事なものでした。蝶が飛んでしまう前にと焦るまでもなく瞬時に合焦してくれます。動くものを追う時はフォーカスフレームを大きめに、シビアに捉えたい時はフレームを小さめに。そんな使い分けがピント精度をより高くしてくれるコツのようです。

Panasonic DMC-G7, LUMIX G VARIO 14-140mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S., 1/320, F5.4, ISO 200, Photo by Z II

ご本人(本猫?)の気持ちは知り得ませんが、なにやら含み笑いをしているような仕草と表情ですね。今回の撮影はすべてキットレンズでの撮影。このカットでもお判りのようにディテールの描写にも抜かりないことがわかります。毛並みやヒゲの表現の見事なこと。ミラーレス機を初めて購入される方にも積極的にオススメできるセットです。

Panasonic DMC-G7, LUMIX G VARIO 14-140mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S., 1/640, F4.3, ISO 200, Photo by Z II

徐々にボケてゆく様もイイですね。そして立体感やコントラストなどを見ても、本当にキットレンズなのかと疑ってしまう写りです。もちろんヴィーナスエンジンの表現力の高さもあってのことでしょう。


Panasonic DMC-G7, LUMIX G VARIO 14-140mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S., 1/1250, F5.6, ISO 200, Photo by Z II

Panasonic DMC-G7, LUMIX G VARIO 14-140mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S., 1/640, F5.6, ISO 200, Photo by Z II

Panasonic DMC-G7, LUMIX G VARIO 14-140mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S., 1/640, F4.2, ISO 200, Photo by Z II


PHOTO YODOBASHI

4K PHOTO & 空間認識AF。大切な一瞬を欲しいままに。

昨今のカメラ、特にミラーレスの機種においては"写真"を撮ることが主目的ながら"動画"も撮れることが当たり前となっています。大きなセンサーサイズと明るいレンズを活かした、美しく立体感のある動画を享受できるとあればそれも頷けるところ。求められるスペックも"フルHD"から"4K"という流れに変わりつつあります。そんな中、パナソニックは"4K動画"に対応しつつもその機能を"写真"に還元することで、瞬間を切り取るというカメラ本来の使命を巧みに昇華させました。これまでも同様の機能がなかったわけではありませんが、解像度や使い勝手の面でどこか物足りないといった印象でした。G7に搭載された「4K PHOTO」ではボディ左肩にあるダイヤルを回すことで素早く4Kモードに切り替えが可能。空間認識AFと相まって動きのある被写体でもしっかりと追尾し、捉えることができます。そして撮影後もタッチ操作に対応した背面液晶で、簡単にシーンをセレクト。拡大してピントの確認も可能なので、確実に大切な瞬間を残すことができるのです。

"4K"対応のほかにも、EVFの解像度が大幅アップしていたり、電子シャッターで1/16000秒という高速シャッターが切れるようになっていたり、低照度下や星などの微小な光源にもピントが合うようになっていたりと、実用面で大きく貢献するアップグレードがいくつも施されています。もはやエントリーモデルとは思えない充実ぶり。今後リリースされるラインナップによってはGシリーズがランクアップしていくのではないかと勘ぐりたくなるほどです。いずれにせよG7は、現在のエントリークラスのモデルとしては、かなりハイスペックなカメラです。初めてミラーレス機を手にされる方にも、2台目、3台目をお探しの方にも、強くオススメできることは間違いありません。被写体が止まっていようが動いていようが、そして写真であろうが動画であろうが、怖いものなし。G7は、あなたの撮りたいものを捉えてくれます。

( 2015.06.24 )

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写りはGH4譲りながらサイズは一回り小さなG7。既にマイクロフォーサーズのシステムをお持ち方はサブ機にどうぞ。でも見くびらないでください。きっとメインのカメラになりますから。凛々しいルックスも魅力的ですね。

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入門キットですが、安心の描写力。まずはここからスタートしましょう。

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付属のバッテリーひとつでも十分な枚数を撮れるのですが、4K PHOTOとか動画とか、いろいろな使い方をしますよね、楽しく撮れるのでついつい。さすがにもう一つあった方が安心かと。

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G7の小さなボディに大きなレンズを装着して、さらに三脚にのせたときに干渉する場合があります。もし該当するようであればこちらをお使いください。なにぶんボディが小さいものですから。

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