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LEICA SL (Typ601) 発表会・レポート

2015年11月6日(金)虎ノ門ヒルズ・ピルエットにて、LEICA SL (Typ601) 発表会が開催されました。中央の厨房をコの字型に囲む形で広々とした空間が設けられた会場は、たくさんの来場者によって埋め尽くされ、イベントが始まってしまうと移動もままならないほどの盛況ぶり。ライカカメラジャパン・企画部の米山和久氏による進行のもと、ライカカメラジャパン・代表取締役社長 福家一哲氏による挨拶、ドイツ・ライカカメラ社のプロダクトマネジメントの責任者 ステファン・ダニエル氏によるSL (Typ601) のプレゼンテーション、実機のタッチアンドトライ、そして写真家・安珠氏による作例を投影しながらの使用レポートを交えたトークショウという内容でした。ライカによる新しいカメラシステムの発表という、歴史に残る瞬間を日本でも体験できたことに興奮を覚えたこのイベント。その様子をお伝えいたします。

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新たな100年のよいスタート

ライツ社のオスカー・バルナック氏が、手に持って撮影するスタイルのカメラを作ったのが1914年。職人による手作りの伝統を守る一方で、イノベーションを重ね、100周年を迎えたのが昨年のこと。これからの100年のスタートにはとても良いものができたと笑顔で語る、福家社長。冗談交じりにダニエル氏を紹介するシーンも。

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LEICA SLは"真のライカデザイン"

ドイツより来日したステファン・ダニエル氏によるプレゼンテーションは、SL (Typ601) の概要から構造、レンズに至るまで細部に行き渡った丁寧なものでした。ISO 50000までの高感度撮影が可能な2400万画素のCMOSセンサー、画像処理エンジン"LEICA MAESTRO II"、最高11コマ/秒の高速シャッターといった基本情報から、数多くの映画撮影にも使われているライカのシネレンズにも対応していたり、4K動画も撮影可能となっていることなど、話の内容は多岐にわたりました。"SUMMILUX-C" というシネレンズは日本では馴染みが薄いですが、2015年にアカデミー賞を受賞した映画10作品のうちの6作品が同レンズによって撮影されているとのこと。またこのシンプルな印象を受けるルックスには「時を経ても色褪せないクラッシックなデザインを採用。クラフトマンシップによる独自性も息づいている。一目見ただけでライカのカメラと判る。」という、ライカだからこそ言える、そしていかにもライカらしい説明がなされました。

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見易さに拘った4.4MPの電子ビューファインダー。倍率の高さに加えてアイポイントも長い設計で、眼鏡使用者でも隅までしっかりと見渡せます。高精細な表示はピントが良く判り、周辺の情報表示も実に緻密です。

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レンズラインナップはズーム2本とSUMMILUX-SL 50mm f/1.4 ASPH.という3本からスタート。

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熱弁を振るうステファン・ダニエル氏と、通訳を担当してくださったライカカメラジャパン・企画部の田中氏。

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タッチアンドトライのコーナーは常に人集りが。

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反応のよいピントをはじめ、惜しみなく投入された先進の機能を堪能しようと、みなさんなかなか手放せないご様子。

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ダニエル氏のプレゼンにも出てきたシネレンズの実機も片隅に。ずっしりと重みのあるレンズはいかにも業務用然としております。お値段を伺ったらこちらも業務用でした。。。

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業績が好調なライカカメラ社を支えるライカカメラジャパン・福家社長。「撮影のテンポなど、総合的にみて2400万画素のセンサーが採用された」とのこと。

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ダニエル氏にもお声をおかけして一枚。実はビールを手にしたバージョンもあるのですが、今回はこちらを。

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写真家の安珠氏によるトークショウ。LEICA SL (Typ601) を持った感想は?と聞かれ、正直に「重い」とおっしゃっておられました(笑)。確かに女性には特にそう感じられるかもしれません。とはいえ、ファインダーの見えの良さや小気味よく反応するボディ、被写体の再現力やピント面もボケも美しく描写するレンズ等、とにかくべた褒め。「自分の想像以上のものをカタチにしてくれる」と、新しいカメラを大変お気に召したご様子でした。ライカカメラジャパン・企画部の米山氏による合いの手が絶妙で、楽しいトークとなりました。

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2016年春に発売予定というLEICA T用のSUMMILUX-TL f1.4/35mm ASPH.のプロトタイプが!シルバーのルックスがボディとマッチして実にカッコ良いです。

これからのライカを担うカメラ。

100年の歴史をもつライカのカメラ。現在では35mm判のMシリーズをはじめ、中判のシステムとなるLEICA S、そしてQ、T、X等々多様なフォーマットをラインナップしています。そこに加わったSLはMとSの狭間を、そして不在となったRシリーズのポジションを担う"一眼"カメラです。過酷な状況にも耐えられる堅牢さや、あらゆる撮影に対応できるレスポンスの良さと柔軟性があり、4Kの動画撮影機能まで搭載。"プロフェッショナル仕様"と謳われている通りのスペックが備わっています。ライカカメラジャパン・福家社長のお話にもあったように、まさに『これからの100年のスタートに相応しいシステムが登場した』印象です。マウントアダプターを介せば実に多くのレンズを装着できるボディとは言え、SLマウントの専用レンズのラインナップ拡充はまだこれから。その辺りも含め、今後の展望がとても楽しみになる発表会でした。

( 2015.11.07 )




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目が飛び出るようなプライスですが、実機を手にしていただければそれもご納得いただけると思います。35mm判フルサイズ・ミラーレスカメラとして、真のプロフェッショナル向けといえる贅沢な仕様のボディ。実は最新Mボディよりもリーズナブルなのです。

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SLマウントレンズとして最初に登場するのが、こちらの標準ズームレンズ。妥協のない性能を得るため、かなり大柄な鏡胴です。テレ端90mmも嬉しいですね。

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